この記事では、最難関の東大英語における「英文要約」の対策法を解説していきたいと思います。
おすすめの参考書も紹介しながら具体的な対策法を書いてみたのでぜひ最後まで読んでみてください!
・東大英語85点の純ジャパ東大生が執筆
・模試や過去問でも安定して7割以上とれていた
・東大二次合計は295/440のバケモノ級
東大英語要約の特徴
東大英語において英文要約問題は毎年出題されています。
毎年の傾向から言いますと、おおよそプリント一枚強の論述的な英文を70〜80文字の日本語に要約しろという問題です。
問題番号は1Aで受験生がしょっぱなに目にする問題となっています。つまり、英文要約はその年その年の東大英語の「顔」といっても過言ではありません。この1問が難しければ難しいほど気持ちを挫かれる受験生の方も多いのかなと思います。
過去問などを解かれた経験がある方はおわかりかと思いますが、この問題に時間をかけすぎてしまい「ただでさえ時間の足りない東大英語」をさらにシビアな時間配分で戦わなければいけない状況に追い込まれることが多々あります。
もちろん事前に時間配分を決めることや、難しい時には英文要約の問題を後回しにするなどの工夫は必要ですが、大前提として受験生のみなさんの頭に入れておいてほしいことは東大英語の英文要約は難しい、あなたが頭を悩ませる問題には他の受験生も苦労しているということです。
英作文やリスニングの方がよっぽど配点が高いんです。
つまりこの問題に時間をかけすぎてしまうことは御法度だということを覚えておいてください。筆者は要約問題が一番苦手だと感じていたのでその分長めの時間をかけられるように時間配分していましたが、それでも決めて時間を越してまで取り組むことは絶対にないようにしていました。
みなさんも過去問や模試などに取り組む際には「時間」を強く意識するようにしてください。
その上で「英文要約に自分はどれほどの時間をかけられるのか」を他の問題と相対的に比べて決めるといいかもしれません。
東大英語の要約問題で効率よく高得点を取る方法
ここでは東大英語要約で効率よく高得点を取る方法を解説したいと思います。
具体的に解説していきたいと思うので、ぜひ参考にして10点中8点以上を目指せるようにしてみてください!
大切でない文章を削っていく
まず先ほども述べた通り、要約の問題形式は「プリント一枚強の英文を70〜80文字の日本語に要約する」というものです。
また、狙いを定める箇所を間違えてしまうと、せっかく文章の意味を把握していても大量失点すると考えてしまうことで焦ってしまう方もいるかもしれません。
そんな「どの文章が大切か」という意識で問題に取り組んでいる方におすすめの方法は「逆の発想で問題文を読んでみる」つまり「どの文章が大切でないか」という方向で問題文を読んでみることです。
このプリント一枚強という英文の長さはおよそ300ワードです。そして日本語70〜80文字というのは英語にすると約30ワードほどになるので、与えられた問題文のほとんどは回答するにあたって必要がない箇所だと言えます。
もちろん問題文全体の趣旨を把握するために読み飛ばすことは絶対にするべきではありません(むしろ一通りは最後まで目を通した方が良いです!)が、それでも9割近い箇所は要約には「使わない」場所です。
問題文のうち「ここはいらない」と感じる箇所をどんどん削っていった方が効率的に要約に必要な文章を浮かび上がらせることができます。
要約問題においてどの文が「大切な文章なのか」をなかなか決めることができないという方は、このように消去法的に問題文を削っていくという方法を試してみるといいかもしれません。
それから日本語に直すとどれほどの長さになるか確認してみるといいでしょう。
問題文には必ず「草稿用」のマス目が用意されています。そこに実際に書いてみて、選んだ英語の文章の数が足りないのか、それとも多すぎるのかを調整することで本当に必要な「要約として抜き出すべき」文章に的を定めることができると思います。
自然な日本語で「要約」する
また、問題文の中からキーとなる文章を見つけることはできても70〜80の日本語に直す時にもポイントがあります。
問題文を把握するために最低限の単語力が必要であることは確かですが、この問題は「英文和訳」ではなくて「英文要約」だということをもう一度思い出してください。
そのような方法で書こうとすると、逆に70〜80文字の枠からはみ出してしまうかもしれませんし、必要なことは英語を訳したような日本語を書くことではなく、むしろ自然な日本語の文章で要約することです。あくまでも「要約」とは「文章の意味を伝えることだ」ということを理解しておいてください。
単語が一つや二つわからないことを恐れずに、文章全体から理解した「この文章を書いた人が伝えたいこと」を「日本語」で書くようにしましょう。
ニュアンスに頼りすぎてしまうことはよくありませんが、あくまでも要約問題は東大英語120点のうち10点分しか配点がないということを前提にした上で、効率よく点数を重ねることを重要視してください。
「文章を削りながら本当に重要な文章に狙いを定める」そして「和訳するのではなく、あくまでも日本語の文章として要約する」ということがポイントだと伝えてきましたが、頭の中で理解するだけではなかなか本番で実践できませんよね。
そこで、以下で筆者おすすめの「東大英語要約」の参考書を紹介していきたいと思うので、ぜひみなさんも手にとって演習を重ねてみてください。
東大英語要約のおすすめ参考書とその具体的な活用法
ここでは東大英語要約を対策する上でおすすめの参考書を4冊紹介したいと思います。
英文要約は長い文章を素早く読んで趣旨を理解することを前提としているので慣れるに越したことはありません。どの参考書を使えばいいか迷っている方や演習量が足りないと感じている方はぜひ参考にしてみてください。
『英語要旨大意問題演習(駿台受験シリーズ)』伊藤和夫(駿台文庫)
模範解答や解説だけでなく採点基準も明記されています。実践的に活用することができ、自分の解答のクセを知ることができる点でおすすめです。
演習形式なので要約のコツをつかむ練習に最適だと思います。また、文章の単語レベルとしてはそこまで難しくはありませんが、文章の構造はやや複雑なものが多いため、英文読解の練習に最適です。
『英文読解のグラマティカ』富士哲也(論創社)
日本人が英文を読む上で必要な文法や論理を徹底的に解説してくれています。
なかなか読み応えがあり、普通の参考書よりももっと詳しい解説を求めている方におすすめです。
また、文章の構成を把握するのが苦手な方には最適な本かもしれません。文法をメインに論じながら英文のリーディング方法を鍛えることができるので「英文要約」に必要な「速読・速解」の練習になります。
『東大入試 英文要約のグラマティカ』富士哲也(論創社)
上の『英文読解のグラマティカ』と同じ著者の続編ですが、単体でも十分に使えます。
解説を含めてやや難解なものなので、普通の英文読解や文法知識に問題がないと感じている人、あるいは今使っているものよりもさらにレベルが高い演習を望んでいる人におすすめです。
『東大の英語27カ年 [第10版] (難関校過去問シリーズ)』竹岡広信(教学社)
ドラゴン・イングリッシュで有名な竹岡広信が編集している赤本です。東大英語要約の演習として一番質の良い問題はやはり東大の過去問です。
収録されてある年数が27年分と圧倒的に多い上に、詳細な解説がついているので演習書としては申し分ありません。この一冊を活用して「東大英語」という特殊なテストに慣れましょう!
まとめ
東大英語要約では英文読解の能力はもちろん必要ですが、それよりも長文の中から「大切となる文章を効率よく選び出す」そしてそれをあくまでも「日本語の文章として要約」することが大事になります。
そのためには実践的な演習を繰り返すことが重要となってくるのでぜひ上でご紹介した参考書を使って頑張ってください!
(この記事は約7分で読み終わります)東大を目指す受験生が文系・理系問わずにぶつかる壁が「東大英語」です。受験の前になると社会や理科に意識が向かってしまいがちですが、英語でしっかりと点数を重ねることは合格への第一歩です。 […]