この記事では最難関の東大英語における「英作文」の対策法を解説していきたいと思います。
おすすめの参考書を紹介しながら具体的な勉強法も書いてみたのでぜひ最後まで読んでみてください!
(この記事は約7分で読み終わります)東大を目指す受験生が文系・理系問わずにぶつかる壁が「東大英語」です。受験の前になると社会や理科に意識が向かってしまいがちですが、英語でしっかりと点数を重ねることは合格への第一歩です。 […]
・東大英語85点の純ジャパ東大生が執筆
・模試や過去問でも安定して7割以上とれていた
・東大二次合計は295/440のバケモノ級
東大英作文の特徴
東大英語において英作文の問題は毎年出題されています。問題番号は2番で、配点としては全体の4分の1である30点(2A:15点、2B:15点)だとされています。配点も高いのでそれだけ大切に取り組みたい問題です。
問題は2問から構成されています。過去には2問とも自由英作文の形をとっていることが多かったようですが、ここ最近では自由英作1題、和文英訳1題の形式で主に出題されています。
自由英作は80ワード前後で自分の考えを書けと言ったものが多く、和文英訳とは違い英語で文章を作成する能力が問われます。英語で文章を書くことに慣れていない人にとっては、自分で英語に直しやすい日本語をスピーディーに考え、それを英語に直すという作業が求められることになります。
一方で和訳英作は単語を自分で選ぶことができないため、大前提として「単語力」が求められます。受験までに英語のボキャブラリーを増やしておきましょう。
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さらに単語力だけでは解決しないのが東大英語の難しいところです。例えば2020年の問題だと、訳すべき日本語の文章の中に「まゆつばもの」という言葉が出てきます。これはなかなか英単語帳で勉強しているだけでは訳せない言葉ですよね。
こういう時は与えられた日本語を意味レベルに分解して自分が知っている英単語で訳すことがポイントです。つまり、自由英作文で必要な自分が英語に直しやすい日本語を準備する能力がここでも問われていることになります。
このように、一見すると全く別の問題に思われる「自由英作」と「和文英訳」ですが、実はポイントとなる点は似通っています。そのため同じ教材を使って両方の対策を行うことが可能です。和文英訳に必要な単語力は別の教材も使って培う必要がありますが、それも長文読解や要約の勉強に役立つため無駄なく学習することができます。
下で紹介する参考書などを使って一貫した勉強法を試してみてください!
東大英作文で失点しない対策法
ここでは東大英作文でできる限り失点しない方法を解説したいと思います。
大手予備校の模試や過去問演習を参考にすると、東大英作文の採点法は「減点方式」です。いくら配点が30点と高いとはいえ、自由英作と和文英訳それぞれは15点ずつなのでミスをしまくっていたら一気に点数を失ってしまいます。
具体的にどのようなミスでどの程度失点するのかはわかりませんが、意識的に正確な英語を書くようにしましょう!
文法・単語ミスを避ける
受験生のみなさんが英作文で失点する一番大きな要因はおそらく「文法・単語」のミスだと思われます。
単語の綴り間違いやちょっとした文法のミス(例えば冠詞の間違い、三人称単数のsをつけ忘れる、不定詞・動名詞の混乱など)は「落ち着いたらちゃんと分かっているのに・・・」と思っても本番では減点されてしまいます。
見直しを冷静にしてそのような失点は防ぐということは当たり前ですが、さらに普段勉強するときから「正しい文法・単語知識」を身につけるようにしてください。
特に文法の細かな点は、文法書の例文を「自分がこの文章を正確に書けるかどうか」といった視点で吟味してみるといいかもしれません。本番で「ここどうするべきかな」と迷わなくてすむようにしましょう!
難しい文章を書かない
もう一つ東大英作で失点しないために大切なポイントは「難しい文章を作りすぎない」ということです。
スペルミスを減らすために単語レベルで簡単なものを選ぶというのもポイントですが、「文章の構造」も簡単なものにするということが、特に自由英作においては重要だといえます。
そのために「例えば1センテンスで書き切ろうとするところを2つにわける」といったような「簡潔な文構造」を心がけてください。短い文章を書いた方が長い文章を書くよりも当然ミスは減りますよね。
明確な採点基準は明らかにされていないものの、東大の自由英作の採点において内容はそこまで重視されていないようです。「文法や単語をはじめとする文章の正確さ」>「内容」だとするならば何を重視して回答すれば良いのかは明らかです。
たとえ自分で見返してみて「幼稚な文章だな」と思ったとしても、それが「失点しないため」に必要なことです。英語を書いていて文章の作り方に混乱してしまうことがある人は、この「短い文章を重ね合わせる」という方法をぜひ試してみてください。
東大英作文のおすすめ参考書とその具体的な活用法
では、東大英作文の対策にうってつけな参考書を4冊紹介したいと思います!それぞれの特徴を解説するのでぜひみなさんが自分にあった参考書を見つける手助けになれば嬉しいです。
『決定版 竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本』竹岡広信(KADOKAWA/ 中経出版)
「大学入試の答案として成立する知的な英語とネイティブスピーカーが当たり前に使う生き生きとした英語の両立」というキャッチコピーの通り、ネイティブスピーカーから見ても違和感のない自然な英語を、受験にふさわしいレベルで見につけることができます。
さらにCD2枚付きで英文を頭に入れやすいです。「英作文は英借文」というダジャレもありますが、英作文に必要なのは単語や文法だけではありません。文章そのものが頭に入っていれば似たような構造の文を、単語を変えてそのまま回答として使うことができます。
本書では英作文のノウハウを学ぶことができるほか、模範解答をそのまま基本例文として取り入れることで英作文の幅を広げることができます。
自由英作に取り組む上ではこれらの基本例文を参考にしてみるとよいと思います。基本例文を頭に入れておくと反射的に英語の文章が浮かぶようになります。その分、問題にもスピーディーに回答していくことが可能になるので時間が大敵な東大英語においては大きな武器となること間違いなしです。
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『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』竹岡広信(講談社)
上の「英作文が面白いほど書ける本」と同じ著者の本です。タイトルの通り基本的な文法・単語が中心ですが、英作文の実践的なノウハウを学ぶことができます。こちらもCD付きで非常にインプットに適しています。
「失点しない方法」でも書いた通り、基本的な文法や単語は決しておろそかにできません。ぜひこの参考書を活用しながら基礎固めをしてみてください!
『基礎 英作文問題精講』花本金吾(旺文社)
基礎と題されていますが、なかなかに難しい問題が並んでいます。実際の入試問題で構成されているため演習書として有用です。
東大以外の問題も載っているため、自由英作の問題の他に和文英訳の問題も多く掲載されています。
また、短い日本語の英訳などを解説で細かく吟味しているため、根本的な英文理解に役立ちます。演習量に不安がある人は本書に取り組んでみるといいかもしれません。
『東大英作の徹底研究』山口紹(駿台文庫)
レベルとしてはやや高めです。上の三冊に取り組んだ人におすすめです。
この本の素晴らしいところは、著者の解答例・ネイティブの解答例・東大生の解答例(誤答含む)が細かい解説付きで載っているところです。演習として活用できる他に、いろいろな人の解答例を参考にできる強みがあります。
誤答の添削も丁寧にしてあるため、自分が書いたものと照らし合わせて添削することが可能です。正答例も数種類あるので何度も同じ問題に取り組んで自分の解答をブラッシュアップすることができます。
レベルが高い問題や解説に触れたい人はぜひ手にとってみてください。
まとめ
東大英作文で高得点を取るためには、基本的な単語と文法が頭に入っていることが大前提です。
しかし、決して難解な文法知識や単語は必要ではありません。繰り返し述べているように、東大の英作文においては内容よりも文章の正確さの方が重視されているようです。
そのため高度な文章を無理に作ろうとして失点を重ねるよりも、基本的な単語や文法事項を駆使して確実に点を取ることが大切です。ご紹介した参考書で演習を積み重ね、正確な文章を本番でも書けるように練習してみてください。
英作文は一度慣れると得点源になるのでぜひ頑張って得意分野にしてください。