「受験勉強 辛い」で検索すると、辛い本人の気持ちをガン無視して「モチベを上げる方法」などを押し付けたり「生涯年収がどうたらこうたら」と勉強を続けさせる方向に論を展開する記事ばかりが目立ちます。
中には「逆転合格する方法」などと称して怪しい情報商材を売りつけるサイトもあって辟易としてしまいますよね。自社のサービスに繋げようとする塾予備校の記事ばかりが上位表示されてうんざりするのは筆者だけでしょうか。
この記事では、そうした記事とは全く違う切り口で、「受験勉強は辛かったらいつでもやめていい」というお話をしていきます。
「受験勉強をすると生涯年収が〜」とか「就活の際に〜」とか「人生の深みが〜」とかいった薄っぺらい話はしません。
そういった、辛いのに無理やり受験勉強を続けるモチベを上げるための記事が見たい方はタブを閉じて検索し直してください。
・現役東大生ライターが執筆
・中学受験が辛すぎて挫折→大学受験で東大合格
・東大首席など100人以上の東大生にインタビュー経験あり
あなたの受験勉強は誰のため?親のためなら辛いのは当然
「受験勉強が辛い」という学生に話を聞いてみると、そもそも勉強するのが嫌いなのに「親に勉強しろと言われてやっている」「家族全員が〇〇大学の家系で・・・」といった自分以外の理由で受験勉強をやっている学生が非常に多いです。
中には「親が昔貧乏で、私(僕)には進学で苦労させたくないから」といった(お節介な)理由で、本人が希望していないのに無理やり受験勉強を強要されているパターンもあります。
たしかに、自ら受験勉強を始める学生は滅多にいないので、他者がきっかけとして受験勉強をやり始めるのはアリかもしれません(5歳児がいきなり「ぼく東大目指しゅ!」とか言ったら逆に怖いです。)
受験勉強にしろ趣味にしろ物事なんでもそうですが、強烈な自分の意思がない限り何かを継続するということは非常に難しいのです。
受験勉強が辛いなら止めればいい。そうして私は受験を諦めた
上では「誰かのための受験勉強で成果が出ないのは当然。自分を責める必要はない」ということをお伝えしましたが、ここではもっと踏み込んでお話しします。
ストレスを溜めてまで受験勉強はやる必要ありませんし、受験で精神拗らせると後の人生に影響します。
嫌なことから逃げ続けると弱い人間になるのはたしかです。しかし、ネットで「受験勉強 辛い」と調べるくらい追い詰められている状態なら「逃げる」のも選択肢です。恥ずかしいと思わずに逃げてください。
それくらいで一度諦めたくらいで人生は終わったりしませんし、筆者のように何かのきっかけで自分の意思で再開する場合もあります。人生何が起きるかわからないのです。
さて、ここで筆者の幼少期の話をしましょう。
筆者はもともと中学受験をする予定で、誰もが知ってる進学塾「某某某アカデミー」に通っていました。
そんな某進学塾ですが、小4から受験を意識し始めて授業がハードになってきます。このあたりから筆者は塾に行くこと、受験勉強をすることが辛くなってきました。
放課後になると周りの友達が近所の公園へ遊びにいくのに(とても健全なこと)、ほぼ毎日、自分だけ塾に行かなければならなかったのは苦痛以外の何物でもなかったです。
最初はまじめに通っていましたが、日に日に理由をつけてサボったりする日が多くなりました。
塾の宿題もろくにやらず授業にも欠席という感じですので、当然成績はど底辺です。
小学生にとって貴重な遊び時である休日を削ってほとんど毎週受けていた模試でも、その甲斐なく偏差値は40台しか出ず、受験期後半は「辛い」以外の感情がありませんでした。
そんな辛い受験勉強でしたので、1年も経たずに止めることになりました。
筆者の親は、他のお受験ママとは違って比較的理解のある方だったので(これには感謝している)、私が「受験辞めたい」といった時はすんなり受け入れてくれました。
このように、すんなり受験勉強をやめたわけですが、これを読んでる読者の皆さんもこれくらいすんなり止めても大丈夫だと思います。筆者の場合は狂気の中学受験ですので「止めて当然」という声があるかもしれませんが、高校受験にしろ大学受験にしろ本質は同じだと思います。
すんなり止められない人はおそらく受験勉強をしないことによる人生のデメリット(?)を考えているのかもしれませんが、いいですか、世間一般的に見たら受験勉強してない人間の方が多いですからね。
皆さんはまだ学生で井の中の蛙状態ですからよくわからないと思いますが、世の中は中卒や高卒だらけです。それでも何も問題なく生きていけます。
受験勉強を止められない人の理屈はたいていこうです。
「生涯年収が〇〇〇万円変わる」「大卒だと就活で〇〇」とかそんなもんばっかです。つまりはお金。でもその根底には他者との比較、承認欲求があります。受験を頑張っているのも誰かのため、誰かに認められたいから。結局他人ありき。
そんなスタンスだとこの先持たないと思います。何かあるごとに他者からの評価を気にする。就職、結婚、マイホーム、子ども、車、なんでも。全部誰かからどう見られているかで決める。見栄。
そんな他人ありきのクソつまらない人生(主観)を歩みたいなら、自分の能力に見合ってない、向いてない受験勉強をだらだらと続けるのが良いと思います。
悪いくせが発動しました。すぐに話が脱線してしまいます。
要するに言いたいことはこれです。「自分が本当はどうしたいのか」これを大事に生きてください。
受験勉強が本当にしたいなら続ける。そうでないなら止める。それだけです。超シンプルですよね。
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辛い受験勉強を乗り越えたからといって人生幸せとは限らない
この記事を読んで実際に受験勉強を諦める人は少ないと思いますが、ネットで「受験勉強 辛い」と検索する人は遅かれ早かれ受験の世界から淘汰されることは間違い無いと思います。
受験勉強でしか評価されない日本の学生は「受験に成功する=幸せ」「受験勉強で挫折する=不幸」と解釈する人が多いですが、実際はそんなことありません。
筆者が通っている東京大学を例に挙げると、うつ病の学生が結構多いです。キャンパスに保健センターというのがあるのですが、そこの精神科は常に予約がいっぱいだそうです。
また、東大生の四人に一人は発達障害があるなんてことも言われてるくらい、青春のほとんどを受験勉強に捧げてきた東大生の心には闇が深く根付いています。
東大は「東京アスペ大学」と呼ばれても仕方がない――。東京大学の大学院に在籍していたという男性が寄せたこんな趣旨のツイート…
受験界の頂点である東大が特殊なのかもしれませんが、他の難関大でも同様の話を聞くので、高学歴ほど病みやすいというのは真実に近いことではないでしょうか。
このように、受験に成功したからといって幸せかというとそうでもないので(むしろ筆者は受験しない世界線をたどりたかった)、受験勉強が辛くて止めたいという人はこの話も念頭に置いて受験勉強を続けるかどうかを考えるのが良いと思います。
人格形成に影響を与えかねない、しかも突破したからといって幸福が保証されているとは限らない受験勉強を、発狂しそうになりながらも無理して続けるか、それとも一生に一度の青春を好きなことをしながら生きるのか。
人生一度きりです。よく考えて行動しましょう。