質より量が大事だと東大生のぼくが考える理由

学生
量より質なのか?質より量なのか?何が正しいか分からない!

 

今回はしばしば議論が紛糾する量と質の問題に対して、質より量が大事であることを現役東大生の筆者が解説していきたいと思う。

 

人によっては「いいや、質が悪かったら量をこなしても無意味だ」などといい、結局どっちが正しいのか分からず混乱している人がほとんどだろう。

 

管理人
もう迷うことはないよ

 

この記事では、東大首席をはじめとした100人以上の東大生に勉強法をインタビューしてきた経験と筆者自身の成功体験を基に、読者のみなさまがこれ以上量か質かで迷わないような結論を出していきたいと思っている。

 

■この記事の信頼性
・現役東大生が執筆
・膨大な量をこなして質を高め東大に合格
・東大首席など100人以上の東大生に勉強法をインタビュー

質より量が大事だと思う理由

タイトルや冒頭文から分かるように、筆者は何事においても質より量が大事だと思っている。

 

その理由は大きく以下の3つがある。

① そもそも初心者は質が分からない
② 量をこなす過程で質に意識がいく
③ 質は後からなんとでもなるが量はそうはいかない

 

それぞれ順に見ていこう。

そもそも初心者は質が何なのか知らない

筆者が質より量が大事だと思う理由の1つ目として、そもそも初心者は何が本質であるかが分からないからというのがある。

 

どういうことかものすごく簡単に例えると、ポケモンを想像してもらうといい。

 

ポケモンのストーリーを進めていくと、様々なステージを探検して攻略していくことになると思うのだが、その中に洞窟があったはずだ。

 

攻略本を持っていない前提で考えてほしいのだが、その洞窟を抜けるためにみんな試行錯誤してあっちじゃないこっちじゃないと色々遠回りしながらなんとか洞窟を抜けたことだと思う。

 

洞窟の入り口に突っ立って全体図が見えないのに「最短ルート(本質)はどれだろう?」と考えても埒が明かないので、まずは歩いて探索するしかないのだ。

 

管理人
行動しないと何も始まらない

 

勉強もこれと同じで、初心者は効率的な勉強法を最初は一切知らないわけだから、無駄で効率の悪い勉強法を試行錯誤しながらでも一生懸命演習量を積んでいって実力をつけていくしかないのである。

 

こうした観点から、最初の最初を考えると、質か量かの2択どちらか重要か選べと言われたら質よりも量が大事だと言わざるを得ない。

 

しかし、この考え方に対しては以下のような反論が考えられる。

 

「それだったら最初から攻略本を開いて進めればいい。受験勉強だったら、今見ている『東大勉強図鑑』のような受験のプロたちの勉強法が網羅的に解説されたサイトを見て効率の良い勉強法を最初から実践すれば無駄がなくていいじゃないか」と。

 

非常に鋭い指摘だと思う。量より質論者はこの観点から質を重視するのであろう。

 

だが、この反対意見はある重大な点を見落としている。再びポケモンで説明しよう。

 

 

攻略本をもって洞窟の最短距離が分かったとする。素晴らしい。無駄な歩数を歩かなくて良いし、野生のポケモンに遭遇する可能性も低くなる。

 

しかし、ポケモンというゲームは探検ゲームの要素だけでなく、ポケモン育成という重要なテーマがあることを忘れてはならない

 

野生のポケモンやトレーナーたちとたくさんバトルして経験値を貯めてレベルアップしなければ、ジム戦はおろかその途中の短パン小僧たちにまで負けかねない。

 

勉強も全く同じだ。効率性ばかり求めて、一見遠回りに見えて実はためになる数々の問題演習をすっ飛ばしていると、いつか足をすくわれる。勉強というのは効率ももちろん大事だが、パターン化した問題をいかに早く解くかという処理能力も重要だ。そうした処理能力というかスピードは泥臭い演習を長期間積んで初めて身につくものだ

 

したがって、やはり初心者は最初は質よりも量を意識して勉強をしていくのが良いと思う。これが筆者が質よりも量だと思う1つ目の理由だ。

量をこなす過程で質に意識が向く

質より量が大事だと思う2つ目の理由は、量をこなしていく過程で自然と質の方も上がっていく場合が多いからだ。

 

みなさんも経験ないだろうか?例えば、英単語を初めて勉強した時、最初は訳もわからないアルファベットの文字列を必死に何回も何十回も書いて覚えたことがあるだろう。たくさん書けば覚えるはずだと。

 

だが、結論からいうと、一度に50回書いて覚えるよりも、一度に5回ほど書いてそれを数日間にわたって反復する方がはるかに効率よく覚えられるし、長期記憶に結びつく。

 

こうしたことは実際に自分で量をこなしてから気がつくことが多いかと思う。ひょっとすると、中にはネット記事や塾の先生などから情報を得て最初から効率の良い勉強法をできる人もいるだろうが、ほとんどの人が経験から学ぶはずだ。

 

まさに、その経験というのは量をこなさないと得られない。

 

したがって、心配しなくとも量をこなす過程で質はだんだんと上がっていくので、筆者は質よりも量を重要視するというわけだ。よっぽど急いでいない限りはまずは質よりも量をこなすことを目指して欲しい。

質は何とでもなるが量は後から増やせない

筆者が質よりも量を大事だと思う3つ目の理由としては、質の方は後からなんとでもなるが、量の方はどうしようもできないからというのがある。

 

「質の方はなんとでもなる」というのは2つ目の理由と同じことだ。量をこなせば勝手に質の方は上がっていくというのと本質的に変わらない。問題は量の方である。

 

これは受験の年まで全く勉強してこなかった受験生を想像してもらうと分かりやすい。

 

この受験生は自分の状況がまじでやばいことに気がつき必死で勉強し始めるものの、「時間が絶対的に足りない」ことに気が付く。そこで、本番まではいかに効率よく勉強するかを最優先にして、ネットで効率の良い勉強法を調べたとする。

 

しかし、残念ながらこの受験生は受からない。なぜなら、圧倒的に量が足りてないからだ。どんなに効率の良い勉強法を習得しても、2年間サボった穴は絶対に埋められない。

 

このように、質はぶっちゃけ後からなんとでもなるが、量の方はどうすることもできない。ゆえに筆者はまずは質よりも量を最優先にした方がいいと考えるのである。

「質より量」という時の注意点2つ

ここまでが、現役東大生の筆者が質よりも量が大事だと思う理由だ。

 

以下では、質よりも量という時の注意点をお伝えしていこうと思う。

量をこなした先人のアドバイスに耳を傾ける

見出しが少し分かりずらかったと思うが、要は「量をこなす時は我流でやるのではなく、人のアドバイスを聞け」ということだ。

 

初心者が「質よりも量なのか」と意気揚々と何かを始めても、だいたい明後日の方向に量をこなす傾向にある。それだとどんなに努力しても質は上がらない。そもそも方向性が間違っているから。

 

管理人
努力の方向性=質だと考えている

 

それを避けるためにも、上で「質よりも量」「質は後からついてくる」と散々言ったものの、やはり量をこなし始める前にもある程度は質を意識したい。

 

その際、ネット記事でも塾の先生でもなんでもいいから先人の量のこなし方を参考にするのがよい。「こういうやり方だと失敗した」「こうすると最初から効率がよく量もこなせる」のような情報を得るのと得ないのとでは結果は大きく異なってくる。

 

最初から質ばかり意識する必要もないが、多少は質も意識しながら量をこなす方法を決めるのが無難なやり方であろう。

 

 

オススメの量の方向性の決め方は、今の時代はまずネットで検索すること、次にメンターをつけることだ。

 

とはいえ、今はネットに無象無象の情報が溢れかえっていてどれが信頼性の高い情報なのかよく分からない時もあるだろう。そうした場合は後者のメンターサービスを利用するのがいい。

 

最近だと、東大生にLINEで24時間質問し放題の「東大質問箱」というサービスがあるので、そういったサービスで正しい量のこなし方を質問するのも選択肢の一つだ。

 

>>「東大質問箱」で東大生に勉強法を質問する

量をこなす過程で定期的に質の反省会を開く

質よりも量という時にもう一つ気をつけて欲しいのが、量をこなしていく途中で定期的に質の方をチェックする振り返りを怠らないことだ。

 

初心者は上でも説明したように、そもそも正しい量のこなし方がわからないので方向性(=質)が間違っている可能性もある。また、先人のアドバイスを聞いて質の高い量をこなし始めたとしても途中から質が悪いことをし始めてしまう場合もある。

 

何かを達成したい場合たいていそれは長期戦になることが多く、長期戦になればなるほど方向性というのはズレが生じやすい。質より量という言葉を信じて頑張って量をこなしたのに明後日の方向に向かっていたなんてなったら悲しい。

 

それを避けるためにも、定期的に1人反省会を開いて今の勉強法や作業に無駄がないかなど徹底的に質のチェックをするのがよい

 

 

受験だったら最も簡単な質のチェック方法が模試を受けることだろう。または学校の定期テストでもいい。定期テストをないがしろにする受験生がよくいるが、定期テストの正捉え方は「日頃の勉強の量と質のバランスをチェックする絶好の機会」なので、もしてきとーに対策しているようなら今日から考えを改めよう。

 

質をチェックする機会というのはそんなに多くない。長期的な受験生活だと自分の勉強法は合っていると思いがち(少なくとも自分の勉強法が間違っていると信じて突き進むやつはいない)なので、客観的にチェックをできる機会というのは非常に重要である

 

質より量だと考える人には我流で突き進むタイプが多いので、そういった人ほど途中で量のこなし方の質が高いかどうかをチェックする機会を設けるように意識してみよう。

まとめ

いかがだろうか?

 

この記事を読み終わった読者は「質より量」ということの理由がお分かりいただけたことと思う。

 

上で書いてきた情報をまとめると、下のようになる。

○ 初心者はそもそも何が質が高くて何がそうでないのかということがわからないので、まず量をこなして経験値を積むことが大事である。

○ 質というのは量をこなして初めて分かるものなので、最初から効率性などの質を追求しなくても量をこなしていけば自ずと質が高まってくる

○ 量はあとからいきなり増やすことはできない。質はネット検索や優秀な人間を模倣すればすぐに高めることができる。したがって、付け焼き刃でなんとかならない量の方を先にこなすのが戦略的に重要

○ 質より量というときに思考停止で量をこなしてはならない。最初から質を意識した戦略だてが必要。その際は我流でやるのではなく、先人のアドバイスや失敗談などを大いに参考にすること。

○ 質より量というときに量をこなしていく中で定期的に質が維持できているか振り返りをする必要がある。受験生だったら確認方法として模試を受けるなどするべき。

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