結論から言うと、まとめノートはきちんと使用すれば決して無駄ではありません。下で紹介する東大首席合格者がまとめノートを愛用していたくらいですから、その効果は相当のもの。
とはいえ、リアルでもネット上の記事でも「まとめノートは無駄」という意見は多いです。
そこでこの記事では、一体どのようにまとめノートを使えば無駄にならないのか?逆に、どういう受験生が時間を無駄に溶かしてしまうのか?という多くの受験生が気になる点を現役東大生の筆者が解説していこうと思います。
\参考書を買うお小遣いが欲しい高校生にオススメ/
まとめノート無駄論争のリアル
「まとめノートは無駄!」と声高に主張している人を見ると、まとめノートに親を○された人が非常に多いです。
というのは冗談で、反対派の人は実際に自分がまとめノートを作って時間を無駄にした経験から「無駄である」と結論づけている場合がほとんどです。冷静に考えて、まとめノートを作ったこともないのに「無駄」という人はいませんよね。やってダメだったから無駄と結論づけているのです。
無能がやると時間を無駄にするだけ
本当は効果が出るのに多くの受験生がまとめノートで苦い思いをする理由はなんでしょうか。
実は、まとめノート作成は簡単なようにみえて意外と難しいというワナがあるのです。
みなさんは教科書・参考書というのがどういうものか冷静に考えてみたことはありますか?なかなかないですよね。ただペラペラめくっている人がほとんどだと思います。
そんな教科書・参考書ですが、執筆しているのはトップレベルの大学教員や塾講師たちです。その文章は簡潔でまとまりのある洗練されたものがほとんどです。よっぽど質の低いものでない限り、そこに冗長性は存在しません。必要最低限のことが書かれているのです。
さて、その教科書に対してさらに「まとめ」をしようとする行為がいかに難しいことなのかということがお分かりいただけますか?自分よりもはるかに頭のいい人がまとめたものをさらにまとめようとするその行為。意外と無謀なんです。
まとめノート作りは無能が無目的で手を出すとあっという間に挫折して時間を無駄にします。そして「まとめノートは無駄なんだ」というトラウマ的主張が形成されていくのです。
効果的に使えば絶大な効果を発揮する
一方、まとめノートで効果をあげている人はちゃんと存在します。
まとめノートで時間を無駄にする人とは違って、きちんと効果を出せる人たちは「何をどうまとめるのか」ということを常に意識しています。
無能な人がただ漠然と教科書や参考書をまとめるのに対して、優秀な学生はある目的意識をもってまとめノートを作っているのです。そうした目的意識で作られたまとめノートは絶大な効果を発揮します。
「なんだよ、焦らさないで早くコツを教えろよ」という読者の声が聞こえてくるのでもっと具体的に踏み込んだお話をしていきましょう。
まとめノートで時間を無駄にする人の特徴
まずは、まとめノートで失敗してしまう人たちに共通する致命的な特徴をお伝えしていきます。
付加価値のない情報を書いてしまう
まとめノートで時間を無駄にしてしまう人の代表的な特徴として「写経してしまう」「付加価値のない情報を書く」というのが挙げられます。
「写経してしまう」に関しては最早まとめでも何でもありませんが、まとめノート作り界隈には写経マンが意外と多いです。なかなか深刻な問題だと思います。
まとめノートとは本来自分だけのノートであるはずなのに、時間を無駄にしてしまう人たちはなぜか教科書や参考書に書いてある情報しか書かない傾向にあります。つまりまとめノートに付加価値をつけないということです。
それだったら教科書を読んだほうが100倍も効率がいいですし、レイアウトやデザインもずっと綺麗ですよね。
付加価値のないまとめノート作りは劣化版教科書作りと同じですので、どうしてもそれがしたいと言う受験生は大学入試ではなくいきなり出版社の採用試験を受けたほうがいいかもしれません。
まとめノートを作って満足してしまう
まとめノートで時間を無駄にしてしまう人のもう一つの重大な特徴に「まとめノートを作って満足してしまう」というのが挙げられます。
あなたがまとめノート職人ならそれで問題ないでしょうが、そうではないはずです。あなたの最終目的は入試を突破することではありませんか?
まとめノートを作って満足してしまう人は、そもそも目的が間違っている可能性が高いです。そして、その目的と作ったまとめノートはだいたい上で紹介した付加価値のない劣化版教科書であることが多いです。
つまり、まとめノートで時間を無駄にしてしまう人のほとんどが劣化版教科書作りに専念してしまうということかもしれません。
だとしたらそれは完全に間違っていて時間の無駄ですので、該当者は以下で紹介するデキる人のまとめノートを参考に軌道修正してみてください。
無駄にしないまとめノートの使い方
デキる学生がやっている無駄にしないまとめノートの使い方は「自分に特化した情報を付加する」「繰り返し読み込む」「テスト前に必ずみる」です。100人近くの東大生に勉強法をインタビューしてきた管理人の筆者が言うから間違い無いでしょう。
以下、それぞれ説明していきます。
自分に特化した情報を付加する
まとめノートを作る本当の目的は、誰が何と言おうと、自分がしやすいミスや忘れやすい内容を受験本番までに減らすことです。決して、誰得かもわからないような教科書・参考書の劣化版をつくることではありません。
繰り返しますが、入試の最終ゴールは合格することです。そのためには、自分ができなかった問題や忘れやすい内容、典型的なミスを虱潰しになくしていくことが一番重要です。入試は最後まで自分との闘いです。
よく勘違いしてしまう人がいるのですが、入試本番は難問を解くことよりも基礎問を落とさないこと、自分が過去にしたミスを繰り返さないことの方が100倍重要なんですよ。
東大首席も言っているように、まとめノートを無駄にしないために意識しておきたいことは「本番までにいかに自分特有のミスを減らすか」ということだと思います。この目的意識のもとで作られたまとめノートは絶大な効果を発揮します。
試験範囲はとにかく膨大です。すべてを完璧にするのは不可能です。このことを早い段階で理解して、自分だけのミスをいかに減らすかに注力できる受験生がまとめノートで効果を出せるし実際に入試でも勝ち上がっていくのだと思います。
まとめノート作成の際は「自分だけの情報を付加する」という意識を常に怠らないようにするのが大切です。
ボロボロになるくらい読み込む
長い時間をかけて作ったまとめノート(自分ノート)も、作ったままにして放置していたら意味がありません。
せっかく作ったからにはボロボロになるくらい読み込みましょう。
受験あるあるなのですが、1度間違えた問題はまたミスる可能性が高いです。慢心せず常に自分を疑ってまとめノートを見返しましょう。そうすればきっと「まとめノートやって無駄だった」なんてことは起きなくなります。
テスト前はまとめノートだけ見る
テストや入試の直前に分厚い教科書をパラパラとみても「あれ、この単元どんな感じだったっけ」といふうに不安になるだけです。
テスト・入試直前はまとめノートだけみましょう。
何度も言いますが、テストや入試で一番大事なのは自分特有のミスをなくすことですから、直前にはその目的に特化した行動をするのが合理的です。
以上紹介してきた方法を真似すれば、最後まで無駄にすることなくまとめノートを使うことができます。