受験直前期になると「最後まで学校に来ましょう。毎年学校に来なくなる受験生がいますがだいたい落ちます」とクラスルームで言い始める先生がいますが、これは果たして本当なのでしょうか。
この記事にたどり着いた皆さんは「本当は学校なんて休んで受験勉強に集中したいのに、あの言葉を思い出して不安・・・」とお悩みだと思います。
今回はそんな不安を抱く受験生の悩みを解消するために、直前期だけでなく平常時も遅刻早退欠席を繰り返していた現役東大生の筆者が「受験生が学校を休むと落ちるのかどうか」について体験談も踏まえながら解説していきたいと思います。
・現役東大生ライターが執筆
・中高時代は遅刻・早退・欠席常習犯→東大現役合格
・東大首席など100人以上の東大生にインタビュー経験あり
「受験生が学校休むと落ちる」は嘘
神奈川トップの公立進学校に通っていた筆者の代に関して言えば、必要性の感じない授業を切って自習したり受験直前期に学校を休んで受験勉強に集中していた「問題児」受験生はかなりの確率で第一志望に合格していました。
逆に、これはかなり皮肉なことですが、最後まで学校を信じて登校していた「まじめ君(ちゃん)」たちは軒並み不合格だった印象があります。特に一番びっくりしたのは、筆者の学年で一番頭の良かったA君(塾なし学校のみ)が第一志望の大学に不合格だったことです。
彼が落ちた理由が「学校に最後まで通っていたから」とは断言できませんが、以上のことから「直前期に学校を休み出す受験生は落ちる」は嘘であることが十分に言えると思います。
なぜ学校の先生は「直前期に休む受験生は落ちる」と脅してくるのか
「直前期に学校を休む受験生は落ちる」が嘘だと分かったところで、次にこのような疑問が浮かぶと思います。
その理由は諸説分かれますが、筆者は以下2つが主な理由だと考えています。
単純に欠席生徒が多いと責任追及されるから
学校という狭いコミュニティでしか育ってこなかった学生の皆さんにとって、先生というのは「なんか色々教えてくれる人」「すごそうな人」「言うことを聞かないといけない人」というイメージがあるかもしれませんが、(大人になってみれば分かりますが)実際ただの一般人です。
建前では「子どもの未来を〜」とか崇高なことを言っているけれど、実際は公務員という安定した地位の恩恵に授かっている一社会人で、その上には常に上司やら教頭やら教育委員会がいます。
学校というのは基本的に「子どもが集団生活能力を高める場」ですから、自分が担当するクラスの出席率がやばかったらふつうに問題です。高確率で上司に叱られます。
そこで、誰だって叱られるのは嫌ですから、なんとしてもクラスの出席率が低くならないように努めます。
そのため、一番出席率が悪くなりがちが受験直前期に(本当は違うと分かっていつつも)「受験直前期に学校を休む受験生は毎年落ちる」という恐怖の言葉を発するようになるのです。
「受験は団体戦」と謳って生徒の士気を高めるため
学校の先生が「受験直前期に休む受験生は落ちる」と半ば脅し文句のような発言をする理由は、基本的には自己保身のためというのがお分かりいただけたと思いますが、実は先生にはもう1つ重要な任務があります。
それは進学実績です。
先生にとって一番理想的なのは「出席率も高くて入試実績も高いこと」ですから、学校に来させる脅し文句の他に士気を高める言葉も必要になってきます。
この言葉がいかに無意味で馬鹿げているかに関してはこちらの記事に書いているので良かったら覗いてほしいのですが、
ぼくは「受験は団体戦」という言葉がタヒぬほど嫌いだ。 高校時代の進路集会で初めてこの言葉を聞いた瞬間にも違和感を覚えたのだから、「受験は団体戦」の6文字に対する嫌悪感は確かなものだと思っている。 […]
とにもかくにも、学校の先生というのは色んな言葉を巧みに使って、なんとか生徒を学校にこさせ、進学実績を高めようとします(あまり意味がないのに)。
受験生が学校を休む2つのメリット
上では「学校を休む受験生が落ちる」というのが嘘であること、なぜそのような脅し文句を先生が使うのか理由を解説してきました。
ここからは、受験生が学校を休んで受験勉強をするメリットを具体的に解説していこうと思います。
移動時間や休憩時間がない分勉強時間が増える
学校を休むと授業がないわけですから、その分多くの時間を自習に充てることができます。これは当然すぎてわざわざ説明するまでもありません。
一度余裕のある時にストップウォッチを使って移動時間と授業の間の休憩時間、そして学校で友達と交流する時間などを測ってみるといいですが、結構な時間を溶かしていることに気がつくはずです。
当然、人によってこの時間は変わってくると思いますが、いずれにせよ受験期に学校を休むことによって、これらの無駄な移動時間や休憩時間を勉強時間に充てることができるのです。
これが受験生が学校を休むメリットの1つ目となります。
交流が減ることで精神的に安定する
まず、進学校にしろ非進学校にしろ、だいたいどの学校の受験生も受験直前期になると成績や判定の話しかしません。
人間の性質上、自分を大きく見せる傾向がありますので、みんな自分が話していて気持ち良いことしか言いません。要するに「この前の〇〇オープンA判定だった!」「成績優秀者に掲載されたわ(ドヤ)」のように成績自慢が始まるのです。
もし直前期に、学校を休まないで通い続けてしまうと、そうした自慢話を聞かされる(または休み時間などの際に耳に入ってくる)可能性が高いので、精神衛生上かなり良くありません。
受験直前期というのは一番精神的に敏感な時期ですので、自分の成績が悪い時、過去問が全然解けない時に「〇〇模試でA判定だったんだよね」「C判定しか取れなかった、やばいかも」とか話されると
みたいな感じで殺伐とした空気になります。自慢話を聞かされた方は気分が悪くなるだけでなく、いつまでも引きずって勉強に身が入らなくなることすらあります。「あります」というか受験あるあるです。
以上より、受験期に学校を休むことによって、誰とも比較することなく、健全な精神状態を保てるというメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
受験生が学校を休むデメリット
上では、受験生が学校を休むメリットをメインにお話ししてきましたが、それによるデメリットがあることも事実です。
まず1つ目は簡単に想像がつくように、欠席した分だけ高校の成績が悪くなります。
一般受験組とはいえ、休みすぎると入試に不利に働く可能性がなきにしもあらずですので注意が必要です。
次に、2つ目ですが、生活習慣が乱れてしまう可能性が高いというデメリットがあります。
生活習慣が整うというのは学校に通うメリットとも言って良いのですが、いざ学校を休み始めると一気に生活習慣が崩れてしまう学生が少なくありません。
筆者もそうでしたが、まず朝起きるのが遅くなります。そうすると何が起きるかというと、スタートが遅いことが原因でダラけながら1日がスタートしてしまいます。
朝だらけた感じで勉強を始めると、高確率で昼もだらけますし、それが夜にも続きます。1日全体がだらけた感じになってしまうのです。
こうしたことから、受験生が直前期に学校を休む場合には以下の点を注意しましょう。
受験生が学校を休む場合に注意すべきこと
「どうせ明日学校ないし」は生活習慣が乱れるきっかけとなってしまうので、自分に厳しくするのが大事です。
また、学校に行かない分1日の「区切れ」というのがなくなります。学校がある日は50分ごとに時限が変わってメリハリのある1日を過ごせましたが、自宅学習となると完全に自由時間となるのでだらけやすいです。
オススメはこれも起きる時間寝る時間と同様に学校に合わせることです。自宅学習の中でも◯時限目といのを設けてそれにそって各教科を勉強するのがオススメです。
そのほかに気をつけるべき注意点としては、時間が大量にあるからといって無理しすぎないことです。適切な休憩時間を設けてください。
以上、注意点をまとめると、学校を休んで受験勉強する時は
・学校のように勉強時間に「区切り」を設ける
・適度な休憩を挟んでリフレッシュする
ことに気をつけてください。
受験生が学校を休む時に使える理由(口実)テンプレ
受験生が学校を休む時に使う「欠席する理由(口実)」ですが、結論言いますと誰か親族を危篤状態にしてください。
かなり不謹慎ですが、危篤状態であれば脂肪証明書とかも必要ないですし、長期間そばにいて様子を見なければいけない口実になります。
珍しいので怪しまれないと思います。
まとめ
つかれたので後日。