今回は勉強や仕事ができる人ほど実践している「逆算思考法」について解説していこうと思う。
現在ネット上に上位表示されている逆算思考に関する記事は、結論から言うとあまりにも内容がひどい。「ゼロベース思考」だとか「アクションプラン」だとか日本人が慣れていない難しい用語や横文字ばかり使われており訳がわからない。
Google検索する人はそもそもシンプルでわかりやすい説明を求めているので、この記事ではそのニーズに極力応えるべく、簡単でわかりやすい言葉を使って逆算思考法の解説をしていく。
以下では、逆算思考法とは何か?どうして効果があるのか?だけでなく、実践する際のメリットとデメリットまで網羅的に解説していくので、ぜひ最後まで見てほしい。
・現役東大生が執筆
・中高時代は逆算思考法を実践して東大に現役合格
・東大首席など100人以上の東大生に勉強法をインタビュー
逆算思考法とは?
冒頭から「逆算思考、逆算思考」と何の断りもなしに繰り返してきたが、ここでちゃんと説明しよう。
逆算思考法とは、読んで字の如く、受験や資格試験など何か明確な目標がある時に、ゴールから逆算して今の自分に何が足りていないのか何が必要なのかを考える思考法のことだ。
受験だったら本格的に勉強を始める前にまず志望校の過去問を見て、そこに載っている問題を解くのに何の単元を習得しなければいけないか、どれくらいの勉強時間を費やさなければいけないかなどを教科書等を見ながら決める。
思考法とは言うものの、目標から逆算して計画を立てるところまでひっくるめて逆算思考法と言ったりすることが多いので、こうした観点から逆算勉強法と呼んでもいいかもしれない。
逆算思考法の効果
逆算思考法が何なのかを説明したところで、今度はその効果について説明していこう。
一般的に、逆算思考法の効果としては以下の2つが知られている。
逆算思考の効果①モチベを保ちやすい
逆算思考法の効果として最初に挙げられるのは、モチベーションを保ちやすいというものだろう。
逆算思考とモチベに一体何の関係があるのかぱっと見ではわからないかもしれないが、理屈はこうだ。
まず、ゴールがはっきり定まっていると、やるべきことも定まってくる。人は何をやっていいかわからない状況や自分が今何をしているのかさっぱりという状況ではやる気が出ない。しかし、逆算思考によってやるべきことが分かっている状況では、それをやるしかないので漠然とした不安が生じにくく、結果としてモチベ維持に繋がる。
そもそもゴールが最初から定まっているので、「自分はまだまだゴールから遠い」「悩んでいる場合じゃない」などと常に最終目標を意識することでモチベが下がることは余程のことがない限りありえないのである。
逆算思考の効果②効率性が大幅に上がる
逆算思考の効果2つ目としては、やるべきことが定まっているので無駄な作業というのを徹底的に排除でき自然と効率性が上がるというのがある。正直、これはかなりデカイ効果だ。
何事においても効率性というのは非常に重要だ。筆者のように、思考停止で物事に取り組むと非効率になりがちな容量の悪い人間にとってはなおさら効率性が喫緊の課題となってくる。こうしたタイプの人間に逆算思考法は最大の効果を発揮する。
逆算思考法を取り入れる事によって、大袈裟に言うとゴールまでの最短距離が分かる。
もしゴールについて何も知らないと、受験だったらとりあえずそこらへんにある塾などに通い、そこで指示されることを淡々とこなすことになる。だいたい世の中の塾予備校は一定のカリキュラムがあるので一人一人のゴールにあった指導などありえない。この時点で無駄が発生する。
また、独学にしても、ゴールがわかっていないので手当たり次第に高評価の参考書を購入して中途半端に手をつけて・・・といった感じで詰んでいく。
このように、逆算思考法をとりいれないと多くの無駄が生じるし、逆にこの思考法を徹底すれば多くの無駄を排除することが可能となる。効率性の鬼になることができるのだ。
逆算思考法のメリット・デメリット
以下では上で説明してきた逆算思考法の効果を踏まえたメリットと完璧なように見えて意外と穴のある逆算思考法のデメリットをお伝えしていく。
逆算思考のメリット①迷走しない
まず逆算思考法のメリットとしては、ゴールが定まっているので無駄で非効率な作業をしない、つまり迷走しないというのが挙げられる。
ゴールがわかっていないとあれやこれやと様々な参考書や勉強法に中途半端に手を出してしまいがちだ。その結果はだいたい迷走して終わる。
逆算思考法をとりいれることによって、迷走しないというメリットが1点目として挙げられよう。
逆算思考のメリット②お金がかからない
逆算思考法をとりいれずに迷走してしまうと、その過程で余計な出費が生じる。あるあるだ。
受験の場合だったら書店で様々な参考書に目が行ってしまい、本来なら買わなくていいものまで揃えてしまう。参考書はまだ可愛い方だが、これが塾や教育サービスとなると結構えぐい金額になる。
しかし、逆算思考法をしっかりと実践できればやるべき最低限のことが自ずと決まっているのでこうした無駄な出費は極力抑えることが可能なのだ。
以上2つが逆算思考法のメリットだ。次に逆算思考法特有のデメリットについて解説していこう。
逆算思考のデメリット①初心者には計画設定が難しい
逆算思考のデメリットはゴールからの逆算が一筋縄ではいかないことだ。勉強初心者や成功体験の少ない人はゴールをみても何が課題かすらわからないことが多い。
正直、この解決策はない。ないと言ったら嘘になるが、仮に筆者が膨大な文字数で方法論を解説したところで、読解する段階で億劫だし、それを読んで「はいはいこんな感じで逆算するのね」と自力で計画を立てるのも厳しいのが現実だろう。
したがって、勉強初心者や成功体験の少ない人は、素直にメンターをつけるなりするのが良いと思う。以下の「東大質問箱」というサービスは、勉強のプロである東大生にLINEで質問し放題のサービスなので、オススメしておく。学習計画を立てるのを手伝ってくれるはずだ。
逆算思考のデメリット②機械的で面白みに欠ける
逆算思考法のデメリット2つ目として挙げられるのは、ゴール1直線の機械的な作業ゆえに試行錯誤や遠回りする過程がなく面白みに欠けることだろう。
この記事を書いていてこんなことを言うのもアレだが、逆算思考法というのはいかに効率性を上げるかに特化した劇薬的な方法論なので、例えば「関連知識をネットでググってみる」とか「YouTubeで第二次世界大戦の動画を見る」とかいった目的達成に直結しない「無駄」はあまり生じない。
本当にあるべき勉強というのはこうした「無駄」や「遠回り」だらけの過程で形成されていくから、その点、逆算思考法はあまりに機械的で面白みに欠けると言ってよいだろう。
今からできる逆算思考法のやり方
先ほど、勉強初心者や成功体験の少ない人は最初からメンターに指導してもらうのが良いと言ったが、まずは自分で挑戦してみるというのも非常に重要な姿勢であることは間違いない。
そこでここでは逆算思考法の肝となるやり方を簡単に解説していく。これさえ忠実に守れば誰でも今から的確な目標設定が可能だろう。
ゴールが何かを具体的に知る
逆算思考法というだけあって、最初にゴールを調べることから始めよう。
わかりやすいので受験を例にする。
もしあなたが東大を志望しているのならば、第一にやることは東大の過去問を徹底的に調べることだ。この時問題が解けなくても何も問題ない。
ゴールを見て分かることは、大体次の2つのいずれかだ。
①何がわからないのか分からない。
②圧倒的に実力が足りない
①の場合は、何をしても分からないと思うので、しかるべき相談相手を見つけてフォローしてもらうのがよいだろう。お金をかけたくないのであればネット等で必要な情報を収集するのがよい。
圧倒的な実力不足は細分化して計画を立てる
②の圧倒的な実力不足の場合は細分化して考えよう。
だいたい逆算して目標設定する時期はまだ学習などが本格的にスタートしていないので、全てにおいて実力不足という状態だ。そこで例えば「自分は今数学が全部できていない」「英単語が全部できていない」ということが分かっても意味がない。
そうではなく、じゃあ全部できるようになるにはどの時期までに何をどれくらいやるべきかという細分化をして計画を立てよう。
逆算思考ができない人の特徴
基本的には上記の方法でシンプルに勉強or作業していればよほど欠陥がない限りは成果が出てくるはず。
もし成果が出ないという人がいるならば、以下の特徴に自分が当てはまっていないかチェックしてみよう。
ゴールを定めていない
逆算思考法はゴールありきです。ゴールが定まっていなければ絶対にその道で成功することはできません。
わかりやすくいうと、目的にも分からずに電車に乗るみたいな感じ?
迷走するだけなので必ずゴールを定めて逆算しよう。
具体的な逆算ができていない
次にチェックすべきは、ゴールはわかっているのに具体的にどの期間に何をすべきといった逆算ができてない人。
先ほども述べたが、この逆算の過程が一番難しいので、自分の能力ではどうしても無理という人はしかるべき相手に相談しよう。こういうのはお金をかけるべきだと思う。
寄り道してる
ゴールも設定して逆算もできて、なのに成果が出ない・・・という人は寄り道している可能性がある。
どういうことかというと、目標達成に必要のない事をやってしまっているということだ。
だいたい、逆算思考法をつかって目標達成をしようとするものは長期戦になる場合が多い。この長期戦は、期間が長く慣ればなるほど迷走しがちだ。自分の行動を1つ1つ振り返ってみて、無駄だったり遠回りだったりすることがないか確認してみよう。
「よく考えるとこれしなくていいよね」というのが何個か見つかるはずだ。
まとめ
いかがだろうか。
ここまで読み進めた読者なら、逆算思考法というのがいかなるものでどうすれば効率よく物事を達成できるのかがお分かりいただけたかと思う。
逆算思考のコツは、まずゴールをしっかり考えてそこに至る道筋を細分化して計画を立てること。シンプルなようでこれが意外と難しいので、必要な場合はメンター等をつけることがおすすめだ。
逆算思考をしないと余計な書籍や情報商材、塾予備校オンラインサロンのような有象無象に金を溶かしてしまう。それよりかは自分でしっかり考えて必要ならば少額でメンターに金をかけるという方法が合理的。
とにかく成功を祈っている。