どの学校にも一定数いる落ちこぼれ層ですが、もちろん天下の開成・灘高校にもしっかり存在します。
人間というのは不思議でして、どんなに偏差値が高い集団であっても必ず落ちこぼれが発生するようになっているのです。
むしろ入学するのが大変な学校ほど、その反動で一気に燃え尽きて堕落していってしまう学生が多いとも言います。
今回は、日本トップの開成・灘高校に焦点を当てて落ちこぼれの割合や進学先大学など実態を解説していこうと思います。
・現役東大生ライターが執筆
・高校受験で開成に合格→蹴って公立校へ
・東大入学後に開成・灘出身の学生と交流経験あり
開成・灘高校で落ちこぼれる人の特徴や原因は？
本題に入る前に、なぜあれほど優秀な開成・灘高校に入学してまで落ちこぼれる学生が発生するのかについて簡単に説明したいと思います。
働きアリの法則とは、
ある集団の２割はよく働き、６割は普通に働き、２割は怠ける
法則のことです。（引用元）
これはどんなに偏差値の高い優秀な集団であっても必ず言えることであって、開成・灘をはじめ筆者が通っていた神奈川県のトップ進学校でも同様の現象が起きていました。
開成にしろ灘にしろ勉強を怠けて落ちこぼれてくる学生が発生するのは当然のことなのです。
ただ、上記のようなトップレベルの高校ともなると、単純に一般化できない特殊な要因もあるので、それがどういったものなのか補足を加えたいと思います。
燃え尽き症候群
開成や灘などの進学校でよく見られる現象がこれです。難関入試を突破して、そこで燃え尽きてしまうパターン。
燃え尽き症候群は、突破した関門が難関であればあるほど顕著になってきます。筆者が通っていた公立の進学校ですら、冗談抜きで学年の半分くらいが燃え尽きて学校行事や部活にばかり勤しんでいたので、全国レベルでトップの開成・灘の燃え尽き様がやばいことは想像に固くありません。
特に、開成・灘の学生はそのほとんどが中学受験という、まだ物心ついてないような子どもに四六時中受験勉強をさせる狂気の沙汰を乗り越えて進学するので、最難関受験を突破した瞬間その反動で一気に勉強しなくなるケースが多いそうです。
これが開成や灘で落ちこぼれが発生するメカニズム１つ目でした。
親の過保護に対する反動
中学受験をさせる保護者は後者が多数派です。いわゆる熱血ママですね。（パパはだいたい放任主義の家庭が多い）
中学受験の合格者平均塾予算が300万円て、二月の勝者の名言を体現してるな。
「君たちが合格したのは、実力ではない。父親の経済力と、母親の狂気だ。」ってやつ。— カミツレ (@by0AM) February 3, 2019
筆者の知り合いにもいますが、結構ヤバ目です。「あんたは東大にいくの！！！！！！！！』みたいな感じで目が血走ってます。
もちろん全員が全員そうではありませんが、ふつうに考えて本来小学校通して遊んで育つはずのガキを幼少期から塾漬けにして中学受験やらせて開成・灘に入れる親は「世間一般的」とは言えそうにありません。
どういう環境で育ったら中学受験の存在を小学生の時に知れるの？
— とりゐ (@toriidao) June 18, 2021
だいたい過保護です。
ほかにも例を出したら枚挙に遑がないのですが、とにかく過保護で、勉強に干渉してきます。
中学受験をしている頃はまだチン毛も生えてないガキなので、力も背丈もデカイ親に反抗するのはそれはもう恐怖以外の何でもありませんが、だいたい中学生にもなると成長期というやつでぐんぐん成長します。そして反抗期が訪れます。
開成や灘に受かるような学生は親の過保護の程度がやば目な傾向にあるので、その分反動もデカくなり、一気に勉強しなくなる可能性が高いです。
とにもかくにも、こんな感じで開成・灘では落ちこぼれが発生するのだそうです。
開成・灘高校の落ちこぼれの基準とは？割合はどれくらい？
次に、開成・灘において何を以って「落ちこぼれ」というのか、その基準についてお話ししていこうと思います。
皆さんもご存知の通り、開成・灘の東大進学実績は凄まじいです。
開成が１学年およそ４００人に対して約１２０人、灘が１学年およそ２００人に対して約６０人が東大に現役合格しています。両者ともに学年の３人に１人が東大に合格しているという計算になるのです。
たしかに、第三者からしたら、３人に１人が東大に進学する環境では「東大に行けない残りの３分の２の層は落ちこぼれ」みたいな雰囲気がありそうに思えますが、実際はそうではありません。
東大に進学を決められなくても、京大や阪大、一橋、東工大、地方医学部などの難関大に進学する優秀な学生も多く、彼らは「落ちこぼれ」とは言われないそうです。
そのため、残りの３分の２全てが落ちこぼれであるとは限りません。
開成・灘出身の大学同期によると、どちらの高校でも私立大学に進学した卒業生は「落ちこぼれ」のレッテルを貼られる（実際に「やーい！落ちこぼれ〜！」と言われるわけではない）らしいです。
開成から私立大学行ったら落ちこぼれっていうのとても良くわかし俺も落ちこぼれやから文句ないけど名前も知らない国立大学行ったやつがハーバード行ったやつを煽ってる可能性ありそう
— けまりん (@Kema_riN) July 26, 2020
両者の私立大合格実績を見ると数百人規模で合格しているのがわかりますが、実際そのうちの何人が進学するのかはよく分かっていません。ただ、関係者によるとだいたい学年の１割くらいが私立大学に進学するのではないかと思われているそうです。
灘高から関西の某私大に進学し中退した友人曰く「XX大卒より、灘高卒のほうがハクがつくんや！」と。笑 RT：@roko112 何名か知っていますが、いかがなものかと思いますよ。@j_sato: 開成高校などから東京大学に入れないと、欧米大学に留学させる親が結構いるらしい。
— gosyd (@gosyd) April 22, 2010
開成・灘高校の落ちこぼれはどの大学に進学する？
上では、私立大学に進学すると開成・灘では落ちこぼれ認定されることがわかりました。
上の会話にもある通り、残念ながら開成や灘では早稲田や慶應であってもひとえに「私立大」と一括りにされてしまうようです。
開成から早稲田政経はそこまで落ちこぼれでもない希ガス
政経以外はアレだけど— PSX (@PSXase5) March 5, 2019
このように、開成や灘といった特殊な環境では私立大が一括りに落ちこぼれ認定されてしまう残念な状況があるようです。
最後に、開成高校から私立大学へどれくらい進学しているかに関するツイートがあったので確認して終わりにしましょう。
記事の途中で「開成から私立大に進学するのは全体の１割くらい」と言いましたが、まさにその通りのようです。
天下の開成高校の進学実績（私大）
デジハリ進学したやつおるやんけ… pic.twitter.com/oC5yNUBhBq— マステツ (@mtmt142760) July 10, 2020
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