このように悩んでいる学生さんは多いと思います。
筆者も1、2年生の頃は自分の勉強スタイルをなかなか確立できず、受験勉強に対するイメージがうまくつかめませんでした。
そこで今回は筆者の経験から、東大受験生はどのようなスケジュールで一日を過ごしているのかをお伝えしていきたいと思います。
・現役東大生が執筆
・東大首席をはじめとした100人近くの東大生にインタビュー経験のある管理人が監修
東大受験生の一日
まずは高校3年生の時の一日の過ごし方についてです。
高校生(もしくは予備校に通っている浪人生)は授業があって平日と休日のスケジュールが大きく変わってくると思いますので、それぞれの過ごし方に分けてお話しします。
平日編
超簡易的ですが、一日の流れはこんな感じです。
まず起きてから学校に行くまでの間に少し暇があるので、一問一答や英単語、古文単語など空き時間にできるやります。筆者は自転車通学だったので通学時間にはインプットできませんでしたが、電車やバスで通学している学生さんはこの時間も使うことができるので、ぜひ有効活用してください。
また、これらの暗記分野は寝る前にやるのもおすすめです。筆者は寝る前と次の日の朝を1セットにして、単語帳や一問一答の同じ範囲をやっていました。寝る直前に見たものは記憶の定着が良い、というのは良く言われる話ですが、実際に夜やった範囲を次の日にテストするとしっかり頭に入っていることが多かったように思います。
次に学校ですが、スケジュール的に自分の勉強をする暇はほとんどありませんでした。しかしありがたいことに筆者の高校では難関大向けのクラスが編成されていて、主要三教科については授業中に東大や京大の問題を扱ってくれることがよくありました。
自分の解答を添削してもらったり、解説をしてもらったりして、特に苦手だった数学では授業が役に立った記憶があります。
東大受験者は高校の授業を軽視する傾向があるように思いますが、もし二次力をつけるのに役立ちそうな授業があれば、東大受験に特化していなかったとしても積極的に活用するのが良いでしょう。
一方で、社会や理科は教科書の範囲が終わっていなかったため、授業中の演習はほとんどありませんでした。世界史に至っては受験までに教科書の内容が終わらなかったように思います。そのため、授業にはあまり期待せずに自分で教科書の内容を頭に入れ、演習を進めていました。
帰宅後はまず課題が出ていればそれをこなして、その後自分で設定した内容の勉強をします。筆者は各教科の時間配分にできるだけ偏りが出ないようにスケジュールを組んで、それに沿って問題集や過去問を解いていました。
ですが、得意分野と不得意分野の差がかなり大きい(例えば数学は目標点が取れるレベルに到達しているのに英語は一次試験の段階でも不安を感じる、など)場合には苦手科目を重点的にやってもいいと思います。ただその場合でも得意科目を長期間放置することはせず、演習は定期的に行うようにしてください。
また各教科具体的に何をすれば良いかですが、基本的にはその時の自分にあったレベルの参考書や問題集を使います。このサイトでも教科ごとにおすすめの教材を紹介しているページがあるので、ぜひ読んで参考にしてみてください。
東大受験対策の完全版記事を書いてみました。 この記事をご覧いただければ、共通テストから二次試験までの東大入試対策が文系・理系ともに科目別で手に取るようにわかります。他のサイトではなぜか文系だけしか解説していなかった[…]
使う教材が決まったらそれを何日かけてやるかを考え、やることのリストを日単位でまとめて作成するのがおすすめです。こうすることで行き当たりばったりな受験勉強にならないのはもちろん、スケジュールが可視化されることでモチベーションの維持にも繋がります。(スケジュールの組み方については最後に少しお話しします。)
筆者は高校が終わるのが4時前で、寝るのが1時頃だったので自宅での演習にかなりの時間を取ることができていました。塾に通っている人はこの時間の中で「塾での勉強+課題+演習」をすることになると思いますので、より細かいスケジュールを自分でしっかり立てておくのが良いかもしれません。
筆者の受験生時代の平日のスケジュールは大体こんな感じでしたが、受験が近くなってくると、学校側が授業のスケジュールを変えてくることがあると思います。例えば筆者の高校ではセンター試験が終わった後は全員での授業はあまり行われず、休みの日も多かったような気がします。
そうなった時にバランスを崩さず、ペースを保って勉強できることが重要だと思います。
休日編
大雑把な休日のスケジュールはこんな感じですが、高3の頭からこのスケジュールでやっていたわけではありません。始めたのは2学期以降だったと思います。
それまでは、「起床 → 課題 → 演習 → 睡眠」で、参考書での学習や各教科ごとの演習を中心にやっていました。それぞれのペースがあると思いますので、自分で力がついてきたなと感じた頃に始めるのがおすすめです。
筆者の高校は土日が休みだったので、東大入試と同じスケジュールで過去問や本番形式の演習問題を解くことができました。
ここでポイントとなるのは、時間配分だけではなく、タイムテーブルや教科ごとの順番も本番と合わせてみることです。似たような条件下での練習を積んでおくことで、問題を解く力がつくだけでなく、本番で焦ったり過度の緊張をしたりするリスクを減らせます。
これが終わったら平日と同じように課題や演習をするのですが、本番形式で問題を解いた後は必ずいつも以上に自己採点と復習を行ってください。
自分の今の力というものを知る上では普段の問題演習よりもはるかに役に立ちますので、最後まで気合を入れて臨むことをおすすめします.
番外編 〜勉強する暇がない時〜
筆者の高校は学祭に比較的力を入れている高校でした。そのため学祭の直前はいつもと生活リズムが大きく変わっていました。
下のスケジュールは高3の9月のある一日のものです。
起床 → 学祭準備(朝5時)→ 授業 → 学祭準備(夜まで)→ 課題 → 睡眠
クラス対抗の出し物の準備を強制的にやらされた結果、学祭直前は受験勉強どころではなくなってしまいました。今となっては良い思い出ですが、当時は自習時間が削られることにかなり焦っていました。
東大に入学してみてわかったのですが、高3でも学祭に力を入れさせられる学校は意外と多いようです。もしも筆者のようにどうしても自習時間が削られてしまう場合は、計画したスケジュールの中でできるものを選び、他のものは後日に回しましょう。
一週間程度であっても自習時間が取られるのは惜しいですが、焦らずできるものを確実にこなすことが大切です。
Point・日単位のスケジュールを組んで毎日計画通りに進める
・休日は実際の時間割に合わせて過去問演習をやるのがおすすめ!
1、2年生の時
次に1、2年の時の一日の過ごし方についてお話したいと思います。
筆者が東大を目指し始めたのは1年生の1学期でした。ですが目指し始めたと言っても受験勉強を始めたわけでは全くなく、2年生の夏くらいまではかなりのんびりしていました。
平日のスケジュールはこんな感じです。
起床 → 学校 → 部活 → 課題 → 予習・復習 → 睡眠
授業は高3の時と同じく4時前までで、その後は6時半まで部活をしていました。部活を引退すると自習時間が増える一方で精神的にだれてしまうことがあるので、できるだけ早い段階で受験勉強のおおまかなスケジュールを組むのがおすすめです。
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正直な話、東大を目指すことを決めたのであれば受験勉強を始めるのは早ければ早いほど良いと思います。筆者は周りの雰囲気がのんびりしていたのもあって、本格的に勉強を始めるのが遅くなってしまいました。
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1年生のうちはまだ高校生になったばかりで難しいかもしれませんが、2年生になると教科によっては東大レベルの問題にも挑戦できる可能性が出てきますので、始めるのに早すぎるということはありません。
この記事を読まれているみなさんにはぜひ早めのスタートダッシュを切っていただきたいと思います。
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スケジュールの組み方
最後に東大受験の勉強スケジュールをどうやって組むのかについてお話しします。
まず各教科ごとに何の教材を使うかということを決めなくてはいけません。この時におすすめなのは、合格するのに必要な力をつけるためのプロセスを考え、そこから逆算して今の自分のレベルに合った参考書や問題集を選ぶことです。
細かなスケジュールを立てる前に受験本番までのおおまかな学習計画を立てることで、時間切れになってしまうのを防ぐことができます。
選んだ教材にかける日数も逆算的に決めるのが良いでしょう。例えば演習問題に取り組む前に基礎的な教材を使うとすると、そこに時間をかけていては後々の演習の時間が少なくなってしまいます。
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なので、基礎知識や初歩的なテクニックの習得に使う参考書や問題集はできるだけ短期間で終わらせ、より高度な演習問題は比較的長めに時間を取るなどの工夫をすることが必要です。
これを各教科ごとに行い、無理のない計画になっているかを確認します。問題がなければ日単位で細かなスケジュールを組んで、早速はじめてみてください。
途中で他にもやりたい教材が出てきたら追加したりして、適宜様子を見ながらスケジュール調整をすることが重要です。
休日のスケジュールについても平日と同じもので問題ないかと思います。模試や過去問演習を本番通りの時間で行なったとしても平日学校に通っている時間と同じくらいだと思いますので、終わった後にいつも通りに勉強できるはずです。
Point・細かいスケジュールは大まかな学習計画から逆算して組む
・無理のない計画を立てることが大切