今回は、まだ東大実戦模試の事をいまいちよく分かっていない人向けに、この模試の解説を現役東大生である筆者が書いていきたいと思います!
・現役東大生が執筆
・元駿台生で東大実戦模試を受けていた
・東大首席など100人以上の東大生にインタビュー
駿台の東大実戦模試とは
以下に基本情報を書いていきます。
特徴
何回も受けたり、東大実戦模試の過去問(市販されています!)を解いたりすると、駿台っぽいなーって感じるようになります。
あと、実は東大受験者以外にも、腕試しとして京大志望や医学部志望が受けに来る事もちょいちょいあります。(暇か…笑!)
受験料は8000円くらいします。高いです!
受験者数
東大の定員と倍率を考えると、その年東大を受験する人は大体これも受けていると考えて良いでしょう。
学生「東大本番レベル模試受けた方が良いのかな…?」「東レ(略称)の結果悪かったんだけど大丈夫そう?」 という疑問を持っている人はいませんか? こういう会話、実は東大受験生の[…]
難易度
特に、理系の場合は理科と数学が難しい事が多いです。文系は日本史が難しい(というか、東大を模していない…?)と言われているようです。
英語は、河合塾の東大即応オープンより簡単です。国語は、古文漢文は語彙の面で必要以上に高度なものが要求されがちな気がしないでもないです。
難易度や受ける時期の影響により点数は本番よりも低くなりがちですが、相対順位は参考にすべきでしょう。
平均点
受ける回によってばらばらなので一概には言えないというのが正直なところです。
ただ、文系も理系も4教科の合計点が200を超えることはまずないと思って頂くと良いと思います。(本番は2次試験の合計点が200以上ないと話にならないです)
先程も述べたように、まだ実力が完成していなかったり、模試がそもそも難しかったりといった事が影響している事が多いでしょうから、東大実戦模試では点数よりも相対順位を気にしましょう。
駿台の東大実戦模試を受ける直前にすべきこと
ここでは駿台の東大実戦模試を受ける直前にすべきことをお伝えしていきます。
時間配分の戦略を立てておく
模試を受けるメリットの1つに、時間配分の練習が本番に近い環境で行える事があります。制限時間のあるテストにおいては、純粋な学力だけでなく時間配分のような技術も大切になってきます。
具体的には、自分に最適であろう時間配分の戦略を仮説として模試前に用意しておき、模試を受けた後にそれがどの程度有効であったか検証し、改善を図る事をお勧めします。
模試前に仮説を立てるために、まだ1回も東大形式のセットを解いた事がない人には、本試の過去問を1年分解いてみるとよいでしょう。仮説は、大問毎の制限時間を設けるだけでなく、小問に対してもいつまでに解けなかったら次へ移るかの基準まで設定する事をおすすめします。
テスト中は頭がていっぱいになってしまって時間配分の事を忘れ、気がついたら難しい問題に時間をかなり溶かしてしまったなんて事が起きがちです。
戦略は頭の中だけでなく、紙にも書き留めて目に見えるようにして事で脳の負担を減らせます。実際僕は、各大問の最初のところにタイムリミットを書いていました。
以上、直前にやるべき事の1つとして、時間配分の戦略案を立てておく事をあげました。ついでに、試験中やその後についても触れましたが、参考になれば幸いです。
解答用紙の使い方を決める
これは数学と理系の理科についての話です。これらの科目の解答用紙はかなりに広いです。
よって、真ん中に縦線を引いて自分で解答欄を分割して使う人も多いです。
このように自分で解答用紙をアレンジして使う事も可能なので、自分でまとめやすいやり方を決めておきましょう。瑣末な事ですが、思いの外効果があります!
追い込んで勉強しましょう
モチベーションが比較的上がっていると思われるので、ぜひ普段よりも頑張って勉強してみましょう。具体的にやるべき事は2つあります。
試験中は思考に脳のリソースを割きたいです。よって、「あー、これやったけど忘れている…。解き方を考える前の段階でつまずいてしまっている…。」という状態は避けたいです。そうでないと、自分の思考力で解答を導いたり、問題の構造を見抜いて難易度を判断して取捨選択したりする経験が積めなくなってしまいます。
1つ目の幅広い基礎の確認だけでは解けなかったり時間が足りなかったりする難しめの問題が多くあります。満遍なくやった結果満遍なくできず、良い点数が取らなかったという事態も避けたいので、最後は得意分野を磨いておきたいです。
1つでも自信のあるものがあると強いです。
駿台の東大実戦模試を受けた後の解説授業について
僕が駿台生だった時は、クラス担任から解説授業への案内がありました。
紙の解説見た方が速いと思って行かなかった人が多かったですけど(笑)。実際行った人は「良かったよ〜」とは言っていましたが、「絶対行った方が良い!」みたいな事は言っていませんでした。
これらを鑑みると、東大実戦模試の解説授業は受けても受けなくてもどっちでも良いという結論になるのではないでしょうか?
駿台の東大実戦模試が返却されたけど判定が悪かった場合
東大実戦模試は難易度が高いので判定が悪くなりがちです。
しかし、理解が足りていなかった分野から目を逸らさず、復習に努めましょう。
判定自体は気にしすぎなくて良いです!詳しくは下の記事で解説されていますので興味のある人はご覧ください。
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駿台の東大実戦模試で成績優秀者に載ったら本番も余裕で受かるのか
やはり、冊子掲載組は大体合格しますし、それも余裕がある場合が割と多いなと感じます。
これには3つ理由があると思います。
似たような集団で似たような模試を受けたら、そりゃあそれなりに精度の良い結果が出ますよね。
すなわち、東大実戦模試の冊子掲載組は、A判定全員が掲載される河合塾の東大即応オープンよりも更に学力的に上澄みの層である事が多いので、本番でも活躍する可能性が高いという事です。
と思う人がいるかもしれませんが、それが可能な模試は割とあるようです。
暇な大学生とか予備校でイキりたい浪人生(そして大体多浪する事になる)とかが、事前受験とかから漏れた情報やどこからか流出してヤフオクとかで売られている解答冊子を利用してやっているのです…!そういえば、僕が受けた東大即答オープンでは440点満点中436点を取っていた名無しさんがいました。恐らく…
話を戻すと、とにかく、東大即応オープンと違って東大実戦模試ではネタバレができないのです。したがって冊子掲載者は自分の実力が確実に反映されているため本番でも同じような結果を残せる可能性が高いというわけです。
以上のような理由から、東大実戦模試の冊子掲載者は本番でも好成績を残す事が多いです!
駿台の東大実戦模試は過去問が販売されてるけど使うべきか
実践形式の演習は非常に重要であり、東大実戦模試の過去問はそれを可能にします。更に、過去の受験者のデータ(その年合格した人達の平均点とかも載っています!)と自分の成績を比較するなどしてその後の勉強の指針を練り直す事もできます。
さらにいえば、優先順位として次に高くなるのは、過去問演習で見つかった穴の補強です。これができなければ、そもそも理解があやふやなためいくら演習してもその系統の問題を解けるようにならないからです。
学生東大模試の過去問って買うべき?入手方法は? 管理人実際に使っていた東大生が網羅的に解説してくれるよ 毎年、多くの東大受験生が「東大模試は買うべきなのか?」と[…]
駿台の東大実戦模試まとめ
いかがでしょうか?
この記事を読みおわって東大実戦模試のことがだいぶお分かりいただけたかと思います。
上の内容をまとめると、
→問題は癖あるが総じて良い。
→受験者数は1万人以上
→難しめ
→平均点も低め
模試直前にやるべき事
→時間配分を決めとく
→数学と理科は解答用紙の使い方も決めとく
→幅広く基礎知識の確認した後、得意分野の強化
以上、東大実戦模試の解説でした!頑張って下さい!!!