今回は、大学受験における日本史の勉強開始時期について文理別また志望校別にスケジュールをお伝えします。
以下、偉そうに解説する筆者ですが、自身の受験勉強を振り返ってみると、日本史の勉強開始時期やスケジュールはあまり良くなかったと後悔しています。
この記事では、そんな筆者の失敗談を踏まえながら、また、100人以上の東大生にインタビューした経験を踏まえながら、大学受験日本史の理想的な勉強開始時期を文理別・国私立志望別にわかりやすく解説していこうと思います。
それでは早速見ていきましょう。
・現役東大生ライターが執筆
・日本史で校内1位を連続して達成!入試の得点源にも
・自身の失敗談や100人以上の東大生インタビュー経験を基に解説
【文系向け】大学受験日本史の勉強はいつから?
文系の場合、大学受験の日本史の勉強はいつから始めるべきでしょうか。
ここでは国公立大志望と私立大志望に分けてお伝えしていきます。
国公立大志望
筆者と同じ国公立大志望なのでリアルな話をできると思います。
以下では「いつから勉強を本格化させるか」「本格化した後の勉強スケジュール」の2本立てで解説します
いつから日本史の勉強を本格化させるか
筆者は東大志望で入試に社会科目を2つ使用しなければならなかったので、早めに日本史の勉強を始めないといけないと焦り高1から日本史の講義を通塾して撮り始めてしまいました。
たしかに受験勉強というのはフライングという概念がなく、早ければ早いほど良いとされていますが、それは科目によって違います。
英数に関しては科目の性質上完成まで時間がかかりますし、入試本番で最も差がつく科目となりますので勉強開始時期が早ければ早いほどいいですが、日本史や世界史、地理といった社会科目においてはそうではないのです。
社会科目は早く始めれば早く始めるほど記憶が薄れますし、早く始めた分だけ当然に英数の勉強時間が減ります。また、高1から日本史を始めるとキャパ的にも精神的にもキツくなります。
高1から日本史の勉強を始めるのであれば、その体力を英語と数学(特に数学)に使うのがいいと思います!
多くの学校が高2から日本史の授業が本格化すると思います。受験生の中には、そのタイミングで通塾を開始して日本史の勉強を本格化させる学生が少なくありません。
というのも、高2春から日本史の勉強を本格的に学んでも、どうせ高3春には綺麗さっぱり忘れるからです。そんな未来が見えているのに受験を意識して細かい用語を覚えたりしても効率悪いです。
また、多くの学生は学校の定期試験以外にも模試等を受験するでしょうから、模試前に該当範囲をしっかり勉強しておくだけでも十分だと思います。
授業に定期試験に模試にと、日本史の勉強をする機会は十分にあるのに、さらに欲深く通塾して日本史の勉強時間を増やそうとするのは(今振り返れば)理解ができません。
高2春から大学受験を意識して日本史の勉強をするのは真の意味で戦略的とは言えないのです。
文系国公立大志望の場合は大学受験日本史の勉強をいつから始めるのか、その答えをそろそろ知りたい方が多いと思います。
どうして高3でなく高2の冬からかと言いますと、理由は2つあります。
1つは、多くの学生が高3春から日本史の勉強を本格化させることが容易に想像できるからです。周りと同じことをやっても差はつきません。少し早めに本腰入れておくことで高3春を余裕持ってスタートできます。
もう1つは、戦略的観点というよりも、高3春から勉強を始めるとシンプルに遅いからです。共通テストまで1年きってますし、遅く始めるだけ高2で習った内容の記憶が飛んでしまいます。
勉強スケジュール
文系の国公立志望者は高2冬から日本史の勉強に本腰を入れるべきということが分かりました。
まず、上で「高2の学習内容を復習する形で日本史の勉強を本格化させる」と書いたように、高2の残りの時期(12月〜3月)は高2の4月〜12月あたりの復習から入りましょう。3ヶ月もあれば高2冬までの学習範囲の復習は余裕で終わると思います。
また、その時期は復習している間にも学校の通史の授業は進んでいきますので、その勉強もしなければなりません。ただこれは、定期テストという機会があるので嫌でも勉強できるはずですので心配いりません。
高3春から夏休みは、引き続き過去の学習範囲の復習をしつつ、同時進行で進んでる学校の通史授業の復習を定期試験や模試に向けてやってください。
塾に通ってない人で学校の授業に依存している学生はここで運命が分かれます。
夏休み最後の授業で江戸時代にすら突入してない学校の学生は、後期でぶっ飛ばしながら授業を進めることが予想できる(学校によっては冬休みに「あとは自分でなんとかしてください」となる)ので、学校に期待することなく夏休みに自分で予習をして通史の学習を進めてください。
秋学期が始まったら、学校の授業中は復習として聞いて、家に帰ったらまた自分で予習して進めてください。そして必ず10月末までには通史を終わらせてください。あとは入試本番まで過去問研究を通した復習あるのみです。
一方、夏休み最後の授業で明治に突入している学生は、秋以降も順調にカリキュラムが進むと思うのでそのまま復習のみ専念していればよいでしょう。
文系国公立大志望の勉強スケジュールは基本的に以上となります。筆者はバリバリ通塾していましたが、結論言うと、大学受験の日本史程度にお金をかけて通塾すべきではありません。独学でなんとかなります。
ただ、中には完全な独学が不安という方もいるでしょうから、そんな人は今流行りのスタディサプリをインストールして勉強計画を立てるのが良いでしょう。スタサプは格安なのでほとんど独学に近い費用で大学受験の勉強ができます。
私立大志望
文系の私立大志望の学生は、国公立志望と違って受験科目が圧倒的に少ないので、高1でさえなければ勉強を早く始めれば始めるほど有利になります。
ただ、もし筆者が私立大志望の学生だったら、英語で圧倒的な実力がつくまでは日本史の勉強を後回しにすると思います。
日本史という科目は知識科目でなおかつ入試でもあまり差がつかないです。早く始めるほど知識も抜けやすいですし、いくら早期から細かい知識問題対策をしたところで、私大特有の重箱の隅をつつくような難問奇問は正答率が相当低く全く差がつきません。
筆者だったら大学受験の不安材料になりがちな英語を高2冬までに受験本番レベルまで完成させてから日本史の勉強を本格化させると思います。
上の国公立志望向けの内容でも触れましたが、大学受験日本史なんて高2冬から本格的に勉強すれば十分な科目です。日本史の勉強をいつから本格化させようか悩んでいるのであればまずは英語の状況を考えるのがいいと思います。
まとめると、英語が順調なら日本史の勉強は高2以降いつでも始めて問題なく、逆に英語が終わっているなら日本史の勉強は高2冬まで待っても大丈夫ということです。
【理系向け】大学受験日本史の勉強はいつから?
理系の場合、日本史を使用するというと共通テストくらいだと思います。
共通テストの日本史は至ってシンプルですので、1年あれば十分に9割以上得点できます。
学校によっては高1から始める人がいますが、その場合はリラックスして勉強しておいて構いません。ぶっちゃけ高3まで何にもやらなくてもなんとかなります。(教え子で高3春から知識0の状態でスタート→センター9割がいました)
勉強スケジュールとしては、まずは3ヶ月くらいでざっと通史を理解して、残りをアウトプット意識して一問一答やったりいきなり過去問解いたりして大丈夫です。
社会科目はインプットばかりしがちですが、理系は時間がないのでアウトプットして弱点分野を効率的に勉強した方がいいでしょう。