今回は人生を左右しかねない共通テストに関して、なぜ自己採点する必要があるのかやミスしない自己採点のやり方に関して解説する。
共通テストの自己採点を甘くみていると出願に失敗したり、不安なメンタルのまま二次試験を迎えたりして後悔する恐れがあるので、絶対に最後まで記事の内容を確認しよう。
・東京大学の現役学生が執筆
・センター時代に自己採点で失敗した経験をふまえて解説
・東大首席など100人以上の東大生に勉強法をインタビューした管理人が監修
なぜ共通テストの自己採点をする必要があるの?
最初に、共通テストの自己採点をする必要性について解説していこう。
「なぜ共通テストを自己採点するのか?」という問いに対しては以下の4つの答えがある。
② 自己採点をして志望校の足切り点を確認するため
③ 点数次第では共通テスト利用入試を受けられるため
③ 全受験生における自分の立ち位置を把握するため
それぞれ順番に確認していこう。
【大前提】共通テストの成績通知は4月以降
共通テストを自己採点しなければならない大前提として、共通テストの正式な成績通知が4月以降に来るからというものがある。
当然のことながら、志望校の2次試験は2月に集中しているので、自分の点数がわからないまま本番に突入するわけにはいかない。
4月に通知が来るまでに自分の点数をしっかり把握するためにも共通テストの自己採点をする必要があるのだ。
これが共通テストに自己採点が必要な大前提となるのだが、漠然としているので以下ではもっと具体的に共通テストを自己採点する理由を解説していく。
自己採点する理由:「足切り」を喰らわないため
共通テストで自己採点しなければならない理由2つ目としては、志望校によっては「足切り点」が設けられていて、出願する前に自分の点数が足切り点を超えているか確認しなければならないからというのが挙げられる。
ここで「足切り点」について知らない人もいるだろうから簡単に共通テストの足切り点について解説しておこう。
足切り点はその際のボーダーラインみたいなもんだ。
足切り制度は主に国立大学で設けられていることが多いのだが、その理由としては採点の労力を削減するというのが挙げられる。足切り点を突破しない学生は二次試験を通過する確率も低いので、出願資格を認めないことで事前に無駄な採点労力が発生するのを防ぐ狙いがあるのだ。
したがって、主に国立大学を志望している学生は各志望大学が定める足切り点を突破しているか知るためにも、共通テストを自己採点しなければならないと言える。
自己採点する理由:共通テスト利用入試に挑戦できるから
なぜ共通テストの自己採点をしなければならないのか、その理由3つ目としては点数が良ければ共通テスト利用入試に挑戦できるかもしれないからというのが挙げられる。
共通テスト利用入試で合格すればそれぞれの私立入試を受けなくて済むのでかなりお得な入試システムとして知られている。
この共通テスト利用入試に応募するためにも正確に自己採点をする必要があることがお分かりいただけると思う。
ちなみに共通テスト利用入試を採用している私立大学には、かの有名な早稲田大学や明治大学、法政大学などがある。このシステムを採用してるその他の大学リストはこちらの下の記事で見ることができるよ。
大学入学共通テストの概要、最新試験情報、英語リスニング、共通テスト参加大学情報、共通テストQ&A、検定料等の返還請求など…
自己採点する理由:自分の立ち位置を把握するため
上の説明を聞くと国立大を受けない人や共通テスト利用を考えていない人は、一見共通テストの自己採点をする必要がないように思われるかもしれない。しかし、それでもやはり上記2つが直接関係ない人でも自己採点した方がいい理由がある。
それは、共通テストを受けた受験生の中における自分の立ち位置を把握することができ志望校を最終調整する際の指標となるからだ。
共通テストは約53万人と同世代のほとんどの受験生が受ける試験なので、学力分布がバランスよくなるように試験内容が綿密に構成されている。
したがって、共通テストの成績を見れば全受験生の中で自分がどれくらいの位置にいるのかが一目瞭然なのである。
試験結果を受けて「今回出来が悪かったからもうちょい志望校ランク下げたほうがいいかも」「このまま突っ走ってっても大丈夫そう!」など、志望校を最終的に決定する際に共通テストの自己採点結果が大いに役立つというわけだ。
これがなぜ共通テストを自己採点すべきかに対する最後の答えである。
いつ共通テストの自己採点をすべきか?
共通テストの自己採点をするタイミングとしては、2日目が終了したタイミングで自己採点をしよう。下でも述べるが、絶対に共通テスト1日目終了後に自己採点してはいけない。
以下、共通テストの自己採点フローを解説していく。
ミスしない共通テスト「自己採点」のやり方は?
自己採点は正確性が命だ。
ここでは、ミスなく2日目終了後スムーズに自己採点に移れる方法をお伝えしていく。
共通テスト試験中
共通テストの自己採点の全てが試験中の行動に委ねられていると言っても過言ではない。
当然の話だが、共通テスト試験中に問題用紙に答えをメモなりマークなりしておかないと、テストが終了してから自己採点をすることができない。これは絶対に避けなければならない。
そのため、共通テストの自己採点でミスしないように、試験中は必ず自分が選択した回答を後で見返した時にわかるようにマークしておく必要がある。この際の注意点としては、自分さえ分かればアホ丁寧にマークする必要はないということ。選択肢に丸だけするとかでもOKだ。
「なんだそれだけか」と思うかもしれないが、共通テスト本番はほとんど全ての人が最初の大学入試試験なので、むちゃくちゃ緊張してふつうにマークミスが多発する。「最初は気をつけていたけど途中から自分の答えをメモし忘れていた」なんてことがよく起きるので、絶えずメモし忘れていないかチェックしよう。
共通テスト1日目終了後
毎年、共通テスト1日目終了後に自己採点をして大後悔する受験生がいる。
絶対にやめよう。
その理由は、仮に共通テスト1日目の点数がよくてもそれで翌日のパフォーマンスが上がることはないし、もし自己採点が悪かった場合は、言わずもがな、メンタルが崩壊した状態で2日目を迎えることになるからだ。
このことがちゃんと分かっている学生は絶対に共通テスト1日目終了時に自己採点をしないのだが、一部の有名進学校の中にはよくわからないノリで自己採点をし互いにマウントを取り合う地獄みたいな文化がある。
もしこの記事を見ている読者がそういった連中に「おい、自己採点しようぜ」と誘われた場合は絶対に断るようにしよう。君の点数が悪かった場合はマウントを取られてメンタルが崩壊したまま2日目に突入するだけなので何も良いことがない。
共通テスト後
無事に共通テスト2日目を乗り越えた受験生は、帰宅後回答が公開されたらできるだけすぐに自己採点を始めよう。
受験生の中には怖くて自己採点したくない人もいるだろうが、共通テストが終わってからすぐに自己採点をすることで以下のメリットが得られるので、嫌でもさっさと自己採点してしまおう。
【すぐ自己採点するメリット】
・メモし忘れていたとしても思い出せる
・自分と向き合う時間を増やせる
まず、共通テスト終了後すぐに自己採点する1点目のメリットとして、万が一共通テスト試験中に自分の回答をメモし忘れていたとしても、試験終了直後なら簡単に回答を思い出すことができるからだ。
しかし、これが3日4日たつと結構思い出すのに苦労してしまう。特に2択で迷いに迷った選択肢などは回答しなかった方の選択肢を間違って採点してしまう恐れがあるので、なんとしてでもそれは避けたい。共通テストの一問は配点が大きいはずなので、結構な誤差が生じてしまう。
共通テスト終了後すぐに自己採点するメリット2つ目は、仮に点数が悪くてもすぐに採点した分そうしなかった場合と比べて自分としっかり向き合う時間が確保できるからだ。正直、受験直前は勉強時間云々よりもメンタルケアが非常に重要となってくるので、気持ち切り替えに要する時間が短いというのは大きい。
採点するのが怖くてだらだらしていざ採点してやっぱり点数悪くてもっとグダグダする、という地獄のような状態よりかは100倍マシなので、やはり共通テスト終了後にはすぐに自己採点するのがよいだろう。
共通テスト自己採点後のマインドセットはどうする?
共通テストの自己採点については、基本的には上のことを気をつけていれば特には問題ない。
が、「自己採点」は採点した後のマインドセットも含めて自己採点なので、ここでは点数が良かった場合と点数が悪かった場合両方のマインドセットについて触れておく。
共通テストの自己採点結果が良かった受験生の場合
褒めるつもりは全くない。
なぜなら、点数が良くてもその後のパフォーマンスが上がるわけではないからだ。むしろ、自己採点の結果がよかった受験生は注意しなければならないことの方が多い。(1つしかないが)
毎年、主に国公立大受験生の中で、1次試験の結果がよくて二次試験までの貴重な期間を気が緩んだ状態で臨んでしまい、結果二次試験でうまくパフォーマンスを発揮できずに不合格になってしまう受験生が結構多くいる。
少し大袈裟な表現をするが、受験生の実力が指数関数的に伸びるのはセンターを終えてから受験本番までのあの期間なので、ここは何が何でも最高のパフォーマンスで最後の受験勉強に臨みたいところ。緊張しすぎてもダメだし、気が緩みすぎてもいけない。絶妙な緊張感の中で受験勉強に集中する必要がある。
そのため、仮に共通テストの自己採点の結果がよくても、この記事を読んでいる受験生諸君は絶対に慢心することなく適度な緊張感をキープして最後の二次試験対策に臨んでほしい。
共通テストの自己採点結果が悪かった受験生の場合
共通テストの自己採点結果が悪かった受験生の場合は、「早めに気持ちを切り替えよう」と言うのは簡単だが実際にはなかなか難しいことは筆者が痛いほど知っている。筆者自身もセンター時代はあまり自己採点の結果がよくなくて落ち込んでいた経験があるからだ。
ただ、当時受験生の時に使っていて今も教え子に伝えているマインドセットがある。
それは勉強の合間に合格体験記を眺めることだ。
共通テストの自己採点結果が悪かった人が合格体験記を読むことで何が得られるかというと、地獄みたいな共通テスト(センター)の点数から逆転合格を果たしているケースが多々あることに気が付くことができるのだ。
合格体験記というのは基本的には他人の幸せ公開オナ○ーみたいなもんなのだが、受験直前期はまじで精神安定剤と同等かそれ以上の効果を発揮する。共通テストの点数が悪くても、そういった逆転合格している人の記事を読むことで不思議と「自分も受かるかも」という気持ちになれるのだ。
したがって、共通テストの自己採点結果が悪くても必要以上に落ち込むことはないし、仮に落ち込んでも合格体験記をみてうまくマインドセットをしてみよう。今やネットに何でも載ってる時代なので、グーグルで「合格体験記 逆転合格」などと検索すれば、君を励ますであろう合格体験記がわんさか出てくることだろう。
共通テスト自己採点のまとめ
以上をまとめると、
【共通テスト自己採点まとめ】
○ 共通テストを自己採点する理由は、開示が遅いのでそれまでに足切り点や共通テスト利用入試の出願資格、自分の立ち位置などを確認するため。
○ 共通テストの自己採点は試験中にしっかり自分の回答をメモするのが大前提で、1日目終了後は絶対に自己採点してはならない、自己採点は2日目も終了してから。
○ 共通テスト自己採点後の行動・マインドセットは非常に重要。採点結果が良かった人は気を抜かずに、悪かった人は合格体験記などをみてメンタルケアが大事。
みんさんがうまくいくことを願っている。
最後までご覧いただき本当にありがとう!