受験生の中には、昔の筆者のように「記述模試ができても何故かマーク模試が苦手」という学生がいます。
今回はそんな受験生のために、マーク模試が苦手に感じてしまう原因とその克服方法を解説していきますので、各自該当する箇所をしっかり読んでくださいね。
・現役東大生ライターが執筆
・苦手なマーク模試で全国3位を達成
・東大首席など100人以上の東大生にインタビュー経験あり
マーク模試が苦手で記述模試が得意って変?
結論言いますと、東大生の中でも記述は得意だけどマーク模試はむちゃくちゃ苦手に感じるという学生が結構いるので、「比較的簡単なはずのマーク模試が苦手に感じる自分はダメだ」なんて捉えなくて全く大丈夫です。
マーク模試はめっぽう苦手で記述式模試はめっちゃ得意だった
だから私立に切り替えたんやけど— メッセンジャー大司教 (@messenger_ht54) June 14, 2021
筆者をはじめとしてマーク模試が苦手という受験生は少なくありませんので、自分を責める必要はありません。
マーク模試苦手すぎて泣く
— ウォルテ (@H1ao7ju1) June 12, 2021
先代の先輩たちは、今この記事をご覧の皆さんのように、マーク模試に対する苦手意識をなんとか無くそうと努力してきました。
マーク模試が苦手に感じる主な原因5つ
筆者自身の経験や他の東大生に対するインタビュー経験、ネットの声などを参考にすると、マーク模試が苦手に感じる理由はだいたい以下の5つが挙げられます。
時間が足りなくなりがち
まず筆者の時代にあったセンター試験や現行の共通テストあるあるの「時間が全然足りない」問題。
マーク模試は上記試験のためにあると言っても過言ではないので、本番同様に時間制限がタイトになるよう設問数が調整されています。
共通テストでは若干思考力を問う問題が増えましたが、それでもセンター試験同様に短時間での処理能力が問われることには変わりありません。マーク模試も同様です。
問題の難易度的にはそこまで難しくはないのですが、やはり緊張もあり、受験生時代の筆者と同じように短時間でマーク模試の膨大な設問を処理するのが苦手な学生が多いです。
数学の誘導が逆に分からない
「マーク模試が苦手」といった時に暗に数学が苦手と意味する学生が結構います。
マーク模試の数学は基本的にどの大問も誘導がかけられています。
マーク式に慣れていない頃の筆者もそうでしたが、人によっては、ヒントとなるはずの誘導が逆に頭を混乱させることになります。
国語の選択肢が全部同じに見える
数学に続きマーク模試の国語も苦手意識をもつ受験生が非常に多いです。
マーク模試を一度でも解いたことのある人なら納得すると思うのですが、国語の選択肢の類似度はやばいです。
よく読まないと「あれ?これイと何が違うの?!」となることさえあります。
先ほども触れましたが、マーク模試は短時間でどれだけ大量の問題を処理する能力があるかを問うので、国語では似たような選択肢をわざと設けて悩むようにしているのだと思います。
そもそもマークミスに神経使う
マーク模試といったらマークミス。
せっかく正答を選んでもマークミスしてしまっては努力が水の泡です。
例年、マークが1つずれて全問とは言いませんがほとんど全ての問題を溶かしてしまう最強の受験生が現れます。
マーク模試はマークミスを絶対に防がねければいけないというプレッシャーを感じるので苦手意識を感じてしまう受験生が少なくありません。
丸バツの2択で途中経過が評価されない
マーク模試が苦手に感じる原因として最後に挙げられるのは、試験の性質上○か×かの完全2択で外すと点数がもらえないという厳しさからくる苦手意識です。
記述模試が得意という学生の多くは「部分点がもらえる」ことをよく例に挙げます。
マーク模試には部分点がもらえる記述試験のような特徴はありません。
そのため、マークミス意外にも「間違えたら0点確定」という別のプレッシャーを感ながら問題を解き進めていかなければいけないので、この点が苦手に感じる学生が多いです。
マーク式の試験で同じ回答が連続すると「どれか違うんじゃないか」とかなり焦りますよね。マーク模試慣れしていない学生の中には疑心暗鬼になって途中でなんの根拠もなく回答を変更してしまう学生も出てきます。
最近筆者も免許の学科試験過去問を解いているときに7回連続同じ答えだったので結構焦った経験があります。
したがって、冒頭でもお伝えしましたが「マーク模試が苦手なのは変なことでは決してない」のです。
マーク模試が苦手な学生にオススメしたい克服法
以上5つの原因に対応する形で、ここからはマーク模試の苦手意識を克服する実践的な内容をお伝えしていきます。
日頃の演習で制限時間に負荷をかける
マーク模試が苦手に感じる原因の1つに「時間が足りない」というのがありましたが、これは普段の演習時に工夫をすることによって克服できます。
教養や趣味の勉強なら全然それでも問題ないのですが、皆さんがやっているのは「受験勉強」です。実戦的なものです。
マーク模試で時間が足りない学生は、学校の宿題でもなんでもいいので、普段の演習時から時間制限に負荷をかけて取り組むと良いでしょう。
具体的には、丁寧に制限時間が書いてある問題集ならその時間×0.8とかで解いてみるなど。
普段からこうして時間に負荷をかけて緊張感を持った自宅学習をしている学生は少ないので、他の受験生と圧倒的な差をつけることができると思います。筆者はそれでマーク模試文系全国3位をとりました。
数学の誘導は余計なことを考えない
数学の誘導が苦手なのは正直むちゃくちゃ分かります。
あれの何がうざいかって、誘導に乗れなかったらその後失点する可能性が高くなることですよね。
誘導に乗れないパターンは2つあって、1つはシンプルで単純に実力が足りないパターン。もう一つは、実力はあるのに(別解など)余計なことを考えてハマってしまうパターンです。
後者は特に図形問題にありがちです。誘導に従って解けばいいものの余計な補助線などを引いてしまって視野が狭くなってしまうのはあるあるですね。
ここでは問題ごとの最適解を出すことはできませんので、「余計なことは考えずに誘導の情報だけに集中しろ」とだけ伝えておきます。それでも誘導に乗れかった場合は仕方ありません。解説を読んで何故気づけなかったのか確認しましょう。
国語は最初に選択肢を読まない習慣をつける
国語の選択肢似過ぎ問題の克服法は至ってシンプルです。これを実践してから筆者は選択肢問題で迷うことが一気に少なくなりました。
それは、見出しにもあるように「最初に選択肢から読む習慣をなくす」ことです。
国語初心者は傍線から問題に飛んでそのまま選択肢アから読み始めます。そして、ウを読んでいるあたりからだんだん迷い始めます。
これじゃあダメです。筆者もそうやって何度も時間をロスし、不正解の選択肢を選んできました。
国語が本当にできる人は、まず設問を読んで自分の頭の中である程度解答となる要素を決めた上で選択肢を吟味します。
マーク模試の選択肢は巧妙に作られていてどれも似ているので、選択肢から入ると焦りもあって高確率で迷いますが、上記のように自分なりの仮説解答から入ると迷うことなく正答できる可能性が上がります。
マークする時と次の大問に進む時にチェック
マーク模試でマークミスを劇的になくす裏技はありません。
地味にチェックしていくのみです。
筆者が実践していた方法は、見出しの通りで、マークする瞬間に問題番号が合っているか確認してから塗りつぶし、また、次の大問に進む前にもマークした箇所が合っているかざっと確認してから進むというものです。
これでマーク模試も本番もメークミスによる大幅な減点はなくなった(そもそもマークミスは少なかった方だが)のでオススメの方法です。
マーク模試で満点を狙う習慣を演習時からつけておく
途中点がない厳しいマーク模試で精神を鍛えるには満点を目指すことです。
マーク模試程度の難易度なら無理な話ではないはずです(実際は難しいですが)。
受験界で有名な話ですが、目標は高い方がいいです。無理だと分かっていても目標が低いよりも高い方がいい効果を与えます。
筆者は高校受験も大学受験も当然マーク模試も、現実的には不可能に近いと分かっていても、毎回満点、首席を目指していました。
結果的に受験で首席点を取ることは無理でも、全体的な得点力はそうでない場合のマインドセットよりも高い自信があります。
部分点がない厳しいマーク模試ですが、その中でストイックに高い正答率を追求していけば、自ずと苦手意識は克服されるはずだと思います。圧倒的ポジティブマインドを身につけてください。
連続した答えを無根拠で変更する方が危険
筆者が「マーク模試が苦手」に感じる最大の瞬間は、マークが5つ以上連続したときです。特に、回答に自信があった時ほど問題作成者にサツイを覚えます。
根拠なく「ここはアにした方がバランスがいい」なんてしてはいけませんよ。
マーク模試で答えが連続して感じるリスクよりも、無根拠に回答を変更する方がリスクの方がやばいです。それに気付いてください。
記事は以上となります。
皆さんのマーク模試に対する苦手意識が少しでも改善されることを願っています!