「量より質」とかいう人ほど失敗する理由と解決策を東大生が解説

学生
やっぱり何事も「量より質」だよね?

 

管理人
さては君、勉強初心者だね?

 

「量より質」という人ほど本質が分かっておらず、失敗しやすい傾向にある。

 

筆者自身も現役で東大に合格し、入学後は東大首席をはじめとした100人以上の東大生に勉強法をインタビューしてきたが、ほぼ全員が血の滲むような演習量を積んできたことが分かっている。

 

「量より質」は明らかに嘘だと言ってよいだろう

 

そこで今回は「量より質」という人ほど失敗する理由と本当にわかっている人ほど「量〇〇質」と言うことに関して解説していく。

「量より質」とかいう人の特徴

「量より質」という人はだいたい以下の特徴いずれかに当てはまる。

完全な初心者

「量より質」という人は大抵の場合、その分野のにおいて初心者である傾向が非常に強い。

 

筆者は自身の学生時代から現在の塾・家庭教師アルバイトまで多くのパターンの学生を目にしてきたのだが、「量より質」という学生ほど何もわかっていなくて成績も悪い傾向にあることが判明している。

 

逆に、本当にできる人、成果を出している人は「量より質」と言わない。これまで100人以上東大生に勉強法をインタビューしてきたのだが、少なくとも筆者の知る限りは「量より質」戦略で成功した人は一人もいない。

努力しない言い訳を探したいだけ

「量より質」という人の特徴2つ目として挙げられるのは、効率性を盾にして努力しない言い訳を探したいだけというものがある。

 

簡単にいうと、努力するのが辛いのでなんとか楽して実力をあげられないかを考える傾向にあるということだ。つまりは、かなりのめんどくさがり屋

 

本人も努力が大事だとはなんとなく分かっているものの、現実問題辛すぎるのでやりたくない。そこで効率性に走るというわけだ。

 

本屋の自己啓発本コーナーあたりをうろちょろしてる人間のほとんどがこのタイプだと勝手に思っている。

「量より質」とかいう人が失敗する3つの理由

上記の特徴をもつ「量より質」論者が何においてもなかなか成功せずに失敗してしまう理由は以下の3つがある。

① 初心者ゆえに「質」が分からず方向性を間違える
② 情報商材などに引っかかって迷走
③ そもそも演習量が足りないので開花しない

 

以下、それぞれ順番に解説していく。

初心者ゆえに「質」が分からない

「量より質」という人がなかなか成功せずに失敗してしまう確率が高い理由は簡単だ。初心者ゆえに何が本質かが把握できないから失敗しやすいのである

 

初心者はなにしろ経験値がほぼ0に近い状態なので一体何が成功要因で何が失敗要因になるかということを自分で判断できない。そのくせ「量よりも質の方が大事」とかいって量をこなそうとしないので成功するはずもない。

 

最初から物事の本質を突き止める能力は天才でない限りはほとんど不可能に近いので、このような凡人初心者が量を蔑ろにして質を高めようとしても無駄足なのである

 

これが「量より質」とかいう人が失敗しやすい理由の1つである。

様々な情報に翻弄される

「量より質」という人が失敗する理由2つ目としては、初心者ゆえに質がわからず様々な情報に翻弄されて迷走してしまうからというのが挙げられる。

 

初心者は、質を重視して自己啓発本やスキル・ノウハウ本、ひどい場合には高額セミナーやオンラインサロンに課金して「高品質」な情報を入手しようとする。自分で努力をする前にだ。

 

管理人
実際は高品質どころの話ではない

 

しかも、だいたいこれらの情報商材はものによって主張がバラバラなので、初心者にとってはどの情報商材が正しいのかわけがわからなくなって結局自暴自棄になってすべて投げ出してしまう。

 

「量より質」といって自分で努力もせず楽して成果をあげようとしてもうまくいくはずがないし、大抵の場合そうした情報弱者を狙った情報商材屋に搾取されて終わる。

 

最初から努力しようともしない人間が質を追求するとこうやって振り回されて失敗するのである。

圧倒的に演習量が足りない

「量より質」という人が失敗しやすい理由として最後に挙げられるのは、量をこなさないので演習量が圧倒的に不足するからというものがある。

 

スポーツにしろ勉強にしろ、量をこなさなければいくら質を高めたところで成績はなかなか上がらない

 

「量より質」とかいう人はそもそも演習さえしないのに理論的な質ばかり高めようとするのでやっていることが意味をなさないのである。

 

演習量を積まずに成功するなど絶対に不可能なので「量よりも質」とかいう人間が成功しないのは火を見るよりも明らかなのである。

 

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筆者が今まで会ってきた東大生の中でもダントツで「この人はできる人だなあ」と思った人に「質か量か」を尋ねた際に皆口を揃えて言っていたことがある。

 

それは「量から質が生まれる」ということだ。質と量自体を比較するのではなく(まあ量の方が大事という前提には変わりないが)、量をこなして初めて質が高まるという意味合いだ。

 

これは本当に正しいと思う。

 

質というのは正直な話調べればいくらでも高める方法は出てくる。「効率的な勉強法」「効率的なプログラミング学習」などなど。しかし、それは本当に自分に合ったものだろうか。

 

 

自分に合った質を高めるためには、結局は自分で演習量を積んで自分なりの質の高め方を手探りで模索するしかない。そうした試行錯誤の中で「あれは必要なかった」「こんどはこう改善しよう」というアップグレードが生まれる。

 

量をこなす中で初めてどうすれば質を高められるのかに気づくのである。これが「量から質」という言葉の真髄であろう。

 

経営学の有名な理論に「経験曲線効果」というものがある。

 

ビジネス+IT

経験を積めば積むほど効率よくその仕事がこなせるようになり、ひいてはコストが下がるという感覚は誰もが持っているでしょう。こ…

 

これは何かというのを簡単に説明すると、経験を積めば積むほど成功や失敗から学ぶものが増加して、それがさらに次回以降の計画などの質を高めてくれるという効果だ。

 

経験曲線は初期の方は大きく改善する余地があるのだが、一定の基準まで行くと改善の余地がなくなる。つまり成功モードに突入するというわけだ。

 

 

人間の能力もこれと本質的に同じで、経験が全くない状態の時は右も左も分からない、何が質なのか分からない。しかし、経験を積んでいけばだんだん何が質でどうすればその質を高められるのかということがわかってくる

 

演習を何度も繰り返すうちに似たようなことが何度もでてくるので学習効果が働き効率が良くなるというわけだ。

 

したがって、質を高めたいのならまずは量をこなすことが大事なのである。そこから質が生まれてくるのだ。

「量より質」の時もある

上ではさんざん質よりも量が大事、量から質が生まれるという風にいってきたが、人によっては「いや、まじで量をこなす余裕がないから質だけ高めたい」という人もいるかもしれない。

 

量より質の場合もあることにはある。

 

東大生の中にも、受験生までまったく勉強してこなくて過去問も全く解けない状態だったのにわずか半年足らずで東大に合格した学生がいた。彼がやっていたのは、とにかく量をこなすのは無理なので、最高の質である「過去問」を解きまくってそこから傾向などをつかんで効率よく対策したという手法。

 

 

正直、人間離れした技だし、普通は絶対におすすめいしたくない荒技だが、どうしても時間がないという人にはまずゴールを研究してそれに最も近い方法を試すという方法もありだろう

 

逆算思考ともいったりするが、この例の場合はあまりにも期間が短すぎる。どうしても時間がない時だけ真似しよう。

 

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まとめ

以上をまとめると、下のようになる。

 

量より質まとめ

○ 初心者ほど量より質を重視する

○ 量より質を重視する人は情報商材などに振り回されやすい

○ 量より質という人は演習量が圧倒的に不足しがち

○ 本当にできる人は「量より質」なんて言わない

○ どうしても時間がない時は量より質だけ高めよう

○ 結論、量が大事

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