しばしば東大受験生から、
「東大日本史対策の参考書・問題集は何か?」「東大日本史関連の参考書がたくさんあって選べない」
といった質問や悩み相談を受けます。
これを読んでいるみなさんも似たような疑問や悩みをお持ちではないですか?
今回はそんな悩める東大受験生のために、現役東大生の筆者が厳選した東大日本史対策にオススメな参考書・問題集を紹介したいと思います。
この記事では東大日本史の参考書・問題集についてしか書いていないので、東大日本史自体の具体的な対策法が知りたいと言う方はこちらの記事をご覧ください。
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それではいきましょう。
『詳説日本史B』山川出版
東大日本史において「聖書」的存在。必要不可欠。
この詳説山川日本史を読み込まずに東大に合格した人間はいないのではないかというくらい、多くの東大生に愛され・感謝されている教科書です。
なぜそこまで多くの東大生が『詳説日本史』を愛読するかといいますと、東大の問題が基本的にはここに書いてあることからしか出題されないからです。逆にいえば、この『詳説日本史』を読んでおけばインプットの段階としては東大日本史対策はそれで十分だと言うことですね。
ちなみに、この教科書の執筆者が巻末あたりに載っているのですが、そのほとんどが東京大学の名誉教授たちです。このことからも山川出版社の『詳説日本史』が東大日本史のバイブル的存在であるこということが分かります。
理解に苦しむことなくこの『詳説日本史』を読破できる受験生は、東大日本史対策の参考書は他に要りません。この1冊をボロボロになるまで使い古しましょう。
『日本史B講義の実況中継シリーズ』
もし『詳説日本史』の内容が難しい、読みにくいという東大受験生がいるならば、こちらの参考書がオススメです。
石川晶康日本史B講義の実況中継 1(原始~古代) /語学春秋社/石川晶康
書店でよく見かけるやつですね。
この参考書は、『詳説日本史』のような堅苦しい語り口ではなく、タイトルのとおり「実況」しているかのような話し言葉で書かれています。ですので、読んでいて内容がすらすら頭に入ってくるんです。
基本的に語り口調の参考書は偏差値の低い学生向けに書かれていることが多いのですが、この参考書は東大受験に必要な基礎的な内容まで過不足なく網羅しているので重宝できる存在でしょう。
シリーズとなっているので値段は張りますが、日本史全体の流れを把握したい受験生は全巻集めたいところです。
『東大の日本史27カ年』
『詳説日本史』は学校で配られる人がほとんどなのでインプット用の教科書は新たに何かを買う必要は基本的にはありません。
しかし、アウトプットとなると必ず問題集を買う必要があります。問題集というより東大の場合はいきなり過去問ですね。
はい、というわけで、ほとんどの東大生が使っているのではないでしょうか、『東大の日本史27ケ年』。赤本です。
その名の通り東大日本史の27ケ年分の過去問が詰まっています。
内容量が多いので、他の参考書に手を出すよりも早期に『東大の日本史27ケ年』をやりはじめて何周もするのが最も効率的かつ効果的な勉強法ではないでしょうか?
レイアウトも一問ずつ載っているので自らの学習進度に合わせて過去問を進めることができます。
『日本史論述研究ー実践と分析ー』
「東大日本史はもう余裕だぜ!」「さらなる境地に行きたい」という方へ。(そんな人は滅多にいないでしょうが)
駿台の有名講師福井先生の著書。
人によっては「深すぎる」「思想が偏っている」という意見がみられるが東大日本史で50点越えを狙っている学生は買ってみてもいいかもしれません。
各時代の基礎的事項から応用まで解説の中で学べるようになっているので、日本史学習にさらなる刺激を求める学生には推しの一冊。
繰り返すが、解説がかなりレベル高いので腕に自信のある受験生だけ手を出してみよう。
あまり深入りしないように。
まとめ
いかがでしたか?
東大日本史対策におすすめな参考書といっても、実際はほとんど山川の『詳説日本史』1択なんですよね。
上では『詳説日本史』が理解しにくいと言う方は〜という形でもう一冊紹介しましたが、厳しいことを言うと『詳説日本史』レベルが理解し難いようじゃ東大受験はそもそもお話にならないです。
あの山川がわかりにくいなんてことはないので必死に食らいついてください。
問題集に関しても『東大の日本史27ケ年』以外は正直不要でしょう。やる暇がないです。これだけ1周するだけでも相当ハードなはずですので…。
東大の勉強は、というより勉強はそもそもシンプルなものです。
良質な1冊の教科書と過去問があれば基本的にはなんとかなります。
もしそれでも書いたいと言う場合は自分自身としっかり相談して、本当にそれを買ってつかいこなせるのか?買う必要はあるのか?を真剣に考えてから購入しましょう。
参考書・問題集マニアになって苦しんだ経験のある筆者だからできるアドバイスです。
1冊をボロボロになるまで使い古しましょう。
検討を祈ります。