学歴差別に関して上記のような様々な疑問や悩み、意見がある。
今回この記事では、現役東大生の筆者が学歴差別の実態や正当性、差別を受けないための対策法をお伝えしていこうと思う。
学歴差別とは?
そもそも学歴差別の意味を知らない人もいると思うので、まずはこの言葉の意味を簡単に解説する。
解説すると言っても本当にそのまま文字通りで、
学歴差別されるのは当たり前なのか?
学歴差別は当たり前なのか?それともおかしいのか?
以下では学歴に関してしばしば紛糾する論点について賛成派と反対派それぞれの意見を見ていく。
学歴差別は当たり前という人の根拠
「努力した人間が評価されるのは当たり前」
1つ目は、高学歴の人間はそれ相応に努力してきたので就活等の場面で評価されるのが当たり前だというものだ。
小学校、中学校とみんな均等に勉強する時間が与えられていたのだから、そこで努力して勉強してきた人間がそうでない人間よりも評価されるのはふつうに考えて当然のことだろう。
「正解がないと言われるこの世界で、正解すら導き出せない人間が活躍できるはずがない」
2つ目は先ほどの努力とは別の観点、すなわち能力の観点で学歴差別を擁護する意見だ。
どういうことを言っているのかというと、受験勉強という正解を探すゲームに長けている人間こそが、社会に出た後も、答えのない問に最適解を求めることができる。それゆえに高学歴が就活で優遇されるのは至極当然であるし、むしろより一層優遇されるべきだということを言っている。
たしかに、この社会は答えがないとは言われているものの、明らかに何らかの規則性に則って動いている。こうした世界においては物事をよく観察して共通点を見出したり、ある成功例から学んで他にも適応することができる「基礎→応用」に長けた人間が活躍するべきかもしれない。
概してその能力は受験勉強で培われることが多い。
答えのある受験勉強ですら正解にたどり着けなかった人間が、答えのないと言われている社会で活躍できるはずがないというのがこの主張の根拠であるだろう。
学歴差別はおかしいという人の根拠
「たった1回の試験の出来不出来でその人を評価するのはおかしい」
・・・。受験勉強をギャンブルか何かだと思っているのだろうか?
受験勉強はそのたった1回の試験のために、日々血の滲むような鍛錬をしなければならない。
受験をクリアした人間はそうした努力面が評価されているのであるが、この類の反対意見を出す人はそれを知らないのだろうか?
「低学歴でも優秀な人はいる」
学歴差別に反対する人は、しばしば「低学歴でも優秀な人はいる」と声高に主張する。
ZOZOの前澤社長やRIZAPの瀬戸健社長などは高卒にも関わらず、今や誰もが知る企業のトップとして活躍している。
だが、それはほんの一握りに過ぎず、高学歴が優遇されるべきでない根拠とはなり得ない。
データをみると、大企業の社長は10人のうち8人から9人が大卒で、しかもだいたい高学歴だ。
したがって、「低学歴でも優秀な人はいることにはいる、だけど多くない」というのが正しく、低学歴の有名経営者がいるからといって学歴差別に反対するのは間違っていることになる。
東大生の筆者の意見
上2つの比較を通して伝わったと思うが、筆者はもちろん学歴差別賛成派である。
学歴とは努力の証であるし、正解にたどり着く可能性が高い人材であることを示す何よりの証拠でもある。
学歴が低いからといって人を馬鹿にすることはモラル的に反対だが、高学歴が優遇されるという意味での学歴差別はあってもいいと思っている。努力したものが報われるのは資本主義社会に生きる上で至極当然のことであるから。
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不利な学歴差別を受けないための対策法とは?
この記事を読んでいる人は、中高生かはたまた就職活動を見据えた大学生のどちらかだと思う。
以下では、どちらの読者にもためになる、不利な学歴差別を受けないための対策法をお伝えしていくので是非みて欲しい。
とにかく受験勉強を必死でやる
この記事を読んでいる中高生の君たちが、もし学歴差別の恩恵にあずかりたいのであれば、今している受験勉強を必死で継続することをおすすめする。
学生が学生たりうるのは勉強をしているときであるので、その学生時代を評価されたいのならば受験に合格するという目に見える実績を作らなければならない。受験で落ちたらそれまでの努力はなかったものとみなされるのだから、ここは何がなんでも受かるしかない。
なかなか誘惑が多いと思うが、学歴差別で有利になりたいと少しでも思っているのなら、受験に1発で合格できるように必死で勉強しよう。
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資格やスキルを身につける
一方、この記事の読者の中にはすでに大学受験を終えて、残念ながら高学歴取得に失敗した人がいるかもしれない。
そうした人は、今更受験をやり直すわけにもいかないので、資格かスキルの獲得に力を入れるのがよいだろう。
筆者は東大生だが、文系であるので市場価値が足りないと思い、独学で今流行のプログラミングを3ヶ月ほどで習得した。
簿記や宅建の資格をとるのも良いのだが、これからの時代は明らかにITスキルが重要視されるので筆者はプログラミングを最低限できるようになっておくのが良いと考える。
まとめ
以上が、学歴差別の実態と正当性、学歴差別を受けないための対策法だ。
簡単にまとめると、
・学歴差別は就活などの場面において高学歴が低学歴よりも優遇されること
・学歴差別は努力した者や正解にたどり着く可能性のある者を評価するために必要不可欠
・学歴差別を受けたくなければ学生時代必死に勉強するか学歴に劣らない資格やスキル獲得に努める
という感じだ。
ここで大事なのは「あ、高学歴が偉くて低学歴がダメなんだ」というふうにならないこと。そんなことは一言も言っていない。
ただ、学歴差別において高学歴が優遇されるのは上記の理由から当然であるということを言っているだけなので、くれぐれも勘違いしないようにしよう。
この社会は高学歴も低学歴もそれぞれ一人一人が自分に合った職に就くことでうまく機能している。これは筆者が低賃金バイトで学んだことだが、今でもこの考え方は大事にしている。
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受験勉強をしているとついつい「自分は高学歴の人間になるから偉いのだ」というふうな勘違いを起こしやすいので注意が必要。
傲ることなく上に突き進んでいって欲しい。
それが人の上に立つ人間のあるべき姿だと思う。