ぐっさん
東京大学大学院医学系研究科生体物理学専攻の医者である。出身大学は東北大学医学部で、大学卒業後は病院勤務で外科として多くの患者さんの命を救ってきた。東京の医療世界を経験すべく上京。現在は大学院で高等数学とプログラミングを勉強して超音波機器などに応用する医療工学を学んでいる。
【タイプ】 ドクター
【学部・学科】 医学系研究科生体理学専攻
【部活・サークル】 野球
【二外】 スペイン語
【特徴】
・好奇心旺盛 →誰かと話すときは常に頭にアンテナを立てて聞いている。知恵がいろいろ繋がって新たな発想につながるらしい。
・フッ軽 →自分に能力がない分、こういうところで生き抜いてきたらしいが…(医学部の時点で能力ありますよ😭)。
・謙虚 →人生経験の長さから、マウンティング合戦はコミュニケーションが阻害されるという結論にいたった。
消えたプライド
幼少期から医師ではない父親に医者になるように言われてきた私は、医学部に合格したときに「おれは勉強を頑張ってきたんだ。偉いんだ」と有頂天になっていました。
このまま順調に医学のプロフェッショナルになって大学を卒業して医者になるんだと、順風満帆な将来を描いていました。
しかし、いざ解剖学実習が始まり、「白菊会」から送られてきたご遺体の脚部を医学生4人1組で解剖するとなったとき、私はメスを持ったまま1時間近く何もできませんでした。
生身の人間の遺体を前にして呆然自失。
他の同期に「人間にメスを入れたくて医学部に入った」という人がいて、私が突っ立っている真横で何食わぬ顔をしてご遺体にメスを入れていました。正直「こいつサイコパスか?」と思いましたね。
数時間経ってから、何とかメスを入れることに成功しましたが、あの瞬間はいまだに忘れられません。
なんとか4ヶ月の解剖学実習を終えましたが、その頃には入学当初のプライドは消えていました。
東大受験生がもっとも知りたい内容はなんだろうと思って考えてみた。 やはり「知っておけばよかった」と後悔することベスト3だろう。 そこで今回は、現役東大生の筆者が「本格的に東大受験の準備する[…]
「人間らしさ」
病院で外科を勤めていると、様々な患者を診ます。
研修医になりたての頃、バイクで暴走して事故に遭い重傷を負った患者が救急で運ばれてきました。
当時若かった私は「自分の判断で暴走しておいて、まわりの住民や歩行者に迷惑をかけておいて…何故こっちが助けなきゃいけないんだろうか…いってみれば自業自得なのに」と疑問に思いながらも手術をサポートしていました。
また、自殺未遂で運ばれてくる患者さんに対する治療の是非についても自分なりの考えがあって、悶々として助手の仕事を全うしていた気がします。
しかし、患者さんが回復し退院を迎える頃に、危険運転した患者から「もう暴走するのはやめようと思う」、自殺を図った方から「もっと命を大切にしたい」という言葉を聞いたとき、「人は考えを変えることができるのだ。生きていれば、素晴らしい人生をまっとうできる手助けになる、それが医師の仕事ではないか」と、人命救助の仕事のやりがいを初めて感じました。
「更生するんだな、ちゃんと気付くんだな」
それ以降、私は1人でも多くの人の可能性を伸ばすためにも、全力で人命救助をしていきたいと決心しました。
病院勤務で、瀬戸際の人と関わる仕事をさせていただいたおけげで、殺伐とした長い受験勉強の中で失っていた本来の優しい人間らしい心をを取り戻せた気がします。
数学
「どうしてこの公式が導けるのか?」を大切にする!
私は公式の単純暗記がどうしてもできなくて、いつも新しい公式が出てくるたびに「なんでそうなるの??」と疑問に思い、式の作り方を調べて自分で導出できるようにしていました。
すぐに暗記し問題を解くのに使いこなし始めることができる友人と比較し、どんくさい、と思っていましたが、理屈がわからないまま使えなかったのです。
これは個人的な性癖の問題だと思いますが、実はこの作業にこそ勉強の本質があると思います。
式の前提が書かれている背景・式の流れをよく理解することで、その過程で経験した論理展開が長期記憶に結びつきます。
この訓練をしていると、定理を組み合わせて難解な問題も解決することができました! 関連記憶→応用ですね!
とにかく理解が重要ですので、みなさんも勉強のやり方変えてみてください。
理解しないと使えないのでリスクもありますが、暗記が苦手なことを逆手にとることができる勉強法ではないか、と考えます。
過去問は必ずやる
あたりまえのことを言っているようですが、なぜ過去問をやるのかきちんとわかっていますか?惰性で解いていませんか?? 解いて満足していませんか??
オープンキャンパスを除けば、過去問は入試出題者と受験者の唯一のコミュニケーション手段です。 出題者からは当大学を受けるにあたって必要とされる論理力だったり入学要求水準が示されます。
受験者は過去問を解くことによって、同じ問題が出ないけれども、そこから自分の足りない要素を逆算することができます。 また、その大学が好む論理展開の傾向なども年数を重ねるにつれて把握できてきます。
特に数学はその傾向が強いです。
数学の問題は1問1問違っていて、全く関連していないように思えますが、数年分やれば表面上見えない裏の論理展開の性質などが読み取れるのです。 1問1問大切に解きましょう!!!
失敗しても
最後に数学とは関係ないですけど、伝えたいことを短く書きます。
失敗しても実現可能なことを諦めないようにして欲しいです!!
どんなものにも、どんな出来事にも光があれば影もある。
この2つが糧になると思って、患者さんや研究に接しています。
皆さんもGood Luck!!