ひと口に東大模試と言っても、駿台や河合塾をはじめとした色々な塾・予備校の東大模試があります。
どの模試を受けるべきかについてや模試ごとの大まかな特徴について分からない方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、どの東大模試を受験すべきか悩んでいる東大受験生のために、現役東大生の筆者が数ある東大模試の中でも最も優先して受験すべき模試や各東大模試の大まかな特徴について解説していこうと思います。
【確認】東大模試の種類と年間スケジュール
2021年の4大東大模試のスケジュールは、以下の通りです。
実施日 | 主催 | 模試名 |
6月6日 | 東進 | 第1回 東大本番レベル模試 |
7月17・18日 | 代ゼミ | 第1回 東大入試プレ |
7月31日・8月1日 | 河合塾 | 第1回 東大入試オープン |
8月7・8日 | 駿台 | 第1回 東大入試実戦模試 |
8月29日 | 東進 | 第2回 東大本番レベル模試 |
10月17日 | 東進 | 第3回 東大本番レベル模試 |
10月30・31日 | 河合塾 | 第2回 東大入試オープン |
11月13・14日 | 駿台 | 第2回 東大入試実戦模試 |
11月20日・21日 | 代ゼミ | 第2回 東大入試プレ |
1月22日・23日 | 東進 | 第3回 東大本番レベル模試 |
ただ、上の表をご覧いただければ分かりますが、日程が被っている事はないので安心して受験の申し込みをして下さい!
東大模試を複数受験すべき理由とは
この記事の最後に、複数ある東大模試の中でも優先的に受けるべき模試をお伝えしますが、そうはいってもやはり現実的には複数の東大模試を受けるのが東大受験の慣習となります。
筆者も東大模試は複数のものを受験することをオススメします。
これには大きく2つの理由が挙げられます。
判定の精度を上げられるから
東大模試を複数受験した方がいい理由1つ目は、判定の正確さを上げられるからということです。
まず、一回きりだけでなく何回も受けた方が、母数が大きくなって誤差の影響が小さくなり、したがって判定もより正確なものになる事は容易に分かりますよね?
更に、予備校によって模試にも独特の癖のようなものがどうしても生じてしまう事も関係します。圧倒的な実力を持っている場合、または圧倒的な実力不足の場合を除けば、この癖が得意か苦手かで意外と判定が変わってきます。
実際、ある予備校の模試はA判定揃えたけど別の予備校の模試では全部C判定だったみたいな人は、筆者も含めそこそこいます。(ちなみに筆者は駿台の東大実戦模試が得意でした)
以上のような背景から、複数回模試を受ける事で判定の正確さを上げる事ができ、それによってその後の勉強の質、延いては合格可能性の向上に繋がるというわけです。
学生東大模試の判定と実際の合否の関係性がむっちゃ気になる・・・ 東大模試の返却後、判定で絶望する東大受験生が毎年現れます。 「やばい秋なのにE判定だわ。もう無理かも…」「D判定なん[…]
2次試験慣れできるから
東大模試を複数受験すべき理由2つ目が、2次試験慣れができるようになるからということです。
勉強が進んでいる受験生は分かると思うのですが、高校で習う「内容を理解するための勉強」だけでは入試問題では良い点がとれません。
実践的な演習によって、時間配分や取捨選択、ある程度の時間脳みそをフル回転させる集中力、緊張感のある中で素早く解く能力などを養う必要があります。
そして、そういう演習の中で最も質の高いものが東大模試になります。やはり、安くないお金をかけ、周りに大勢の受験者や試験監督がいる中で行うと、より密度の高い演習となるのです。
話をまとめると、判定の正確さが良くなる上に2次試験慣れもできるので、模試を複数回受ける事はおすすめという事です。
ただし、9回全て受ける必要もないと思います。復習や自分の弱点強化のための勉強にも時間割きたいので、模試を受けすぎるのも良くありません。人にもよると思いますが、東大模試は5〜6回で良いのではないでしょうか?
各東大模試の大まかな特徴と長所短所
特徴・長所・短所をそれぞれ述べていきます!後で詳しく表にまとめます!
駿台
駿台の東大実戦模試の特徴と長所短所をまとめると以下のようになります。
特徴
そのため、数強の受験生の中には模試の過去問を買い漁って解きまくる人もいます。ただ、教育効果はあるのですが、最近の傾向とは違った癖を感じます。
・日本史の癖がすごい。
証言多数。点数が悪くても気にしなくて良いようです。
・受験者数が多い。
判定も割と当てになります。
・時々、解説している人の口が悪い
そもそも予備校教師って割とずけずけ言う人が多いですが、その中でも駿台って更にこの傾向強い印象あります。解説の質が悪い訳ではありません。
長所
短所
以上が駿台の東大実戦模試の特徴や長所短所でした!
学生駿台の東大模試を受ける前に知っておくべきことはある? 管理人たくさんあるよ。現役東大生が全部説明してくれるって 今回は、まだ東大実戦模試の事をいまいちよく分[…]
河合塾
河合塾東大オープンの特徴や長所短所は以下の通りです。
特徴
・全体的な難易度はThe標準
・こちらも受験者数が多く、判定も参考になる
・返却が遅い!笑
・解説冊子がめっちゃ分厚い。数学とかめっちゃ別解が豊富です!
長所
短所
学生河合塾の東大オープンってどんな感じ?他の東大模試とどう違うの? 管理人複数の東大模試を受けた現役東大生が解説してくれるよ この記事では、東大オープンに関する[…]
代ゼミ
筆者は受けた事がないのですが、受験経験のある友人に聞いたところ特徴や長所短所は以下のようです。
特徴
・問題は良い。
・解答用紙が東進本番レベル模試に負けず劣らず似ている。
長所
短所
という事になっているようです!
学生代ゼミの東大模試って受けた方がいいの?受けてる人少ないんだけど… 管理人現役東大生がそれも含めて網羅的に解説してくれるよ 東大受験を考えている受験生ならほと[…]
東進
東進の東大本番レベル模試の特徴や長所短所は以下の通りです。
特徴
・返却早い!!
・受験者数は少ないが、母集団のレベルは高い。
・1日で全科目終わらせる鬼畜スケジュール(ただし、最後の模試は2日間)
・6月や共通テスト後など、他の模試が無い時にも開催されている
・解答用紙が本物とそっくり!!(入試本番でびっくりしました。)
長所
・返却日が早い。
短所
学生「東大本番レベル模試受けた方が良いのかな…?」「東レ(略称)の結果悪かったんだけど大丈夫そう?」 という疑問を持っている人はいませんか? こういう会話、実は東大受験生の[…]
東大模試で最もオススメなのは河合塾の「東大オープン」
理想を言えば東大模試は複数受験するのがおすすめですが、そうはいっても、例えば、
という状況で、模試を中々受けられないという人もいると思います。
そういう方のために一番おすすめのを挙げろと言われれば、筆者は河合塾の東大即応オープンを全力でオススメします。
まず、判定の順位の正確性の観点から、駿台の東大実戦と河合塾の東大即応オープンの2つを優先すべきです。
更に、その両者を比べた時に東大オープンの方に軍配が上がる理由としては、問題の癖と解説の丁寧さの2つがあげられます。
はっきりいって、東大オープンの方が全体的に癖が弱いです。
加えて、東大オープンの解説は詳しいです。(特に数学)模試は受けた後も大事なので、ここでも河合塾に軍配があがります。
この2つのメリットが、答案が返ってくるのが遅いというデメリットを上回ると思われるので、一番推奨できるのが河合塾の東大即応オープンとささだと判断しました。
まとめ〜東大模試の比較一覧〜
最後に、今まで解説してきた4つの模試の特徴を表にまとめたいと思います。
駿台 | 河合塾 | 東進 | 代ゼミ | |
時期 | 8月と11月 | 8月と11月 | 6月・8月・10月・1月 | 7月と11月 |
受験者数 | 1万人強 | 1万人強 | 3千人強 | 4千人前後 |
問題の癖 | やや強い(数学と日本史) | 弱い(数学あり) | 弱い(英語あり) | なし |
難易度 | 少し難しい | ふつう | 難しい | 少し易しい |
判定の質 | かなり正確 | かなり正確 | かなり厳しい | かなり厳しい |
採点の質 | 厳しい | ふつう | たまに雑 | ふつう |
返却時期 | 1ヶ月〜1ヶ月半 | 1ヶ月半〜2ヶ月 | 2週間〜1ヶ月 | 1ヶ月 |
解説 | やや簡素 | 詳しい | やや簡素 | ふつう |
冊子掲載 | A判定の一部 | A判定全員 | なし | A判定の一部 |
その他 | 過去問販売あり | おすすめ! | 解答用紙の質が神 | 良問 |
これらを参考にして、ぜひ自分専用の東大模試スケジュールを組み、日々の勉強に役立てて下さい!!では、頑張ってください!