東大模試の返却後、判定で絶望する東大受験生が毎年現れます。
「やばい秋なのにE判定だわ。もう無理かも…」「D判定なんだけど志望校下げたほうがいいかな?」
安心してください。東大模試の判定は全く気にしなくていいです。そのまま突っ走ってもらって大丈夫です!
東大受験はA判定の全国ランカーでもふつうに落ちることがありますし、秋D・E判定からの逆転合格も飽きるほど目にします。本番でもない結果で一喜一憂することはありません。
とはいえ、東大模試の判定を受けて何も変わらないのは意味がないですから、この記事では東大模試の判定は気にしなくていいけど判定を受けてからの今後の対策はしっかりしたほうがいいよというお話をしていきます。
以下ではE判定からA判定ごとに気にしなくていい理由と本番までの対策をお伝えしていくので、すべての東大受験生は自身の判定以外にも一通り目を通しておいてください。
というか、東大模試(S台, K塾, Y予備校)によって判定がバラバラな受験生もいるので、他人事だと思わずに全員最後まで読みましょう!
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東大模試の判定は信憑性ある?
東大模試の判定は一般的には信憑性があります。大手予備校の緻密なデータ分析に基づいて出された判定ですからね。
しかし、例年「東大模試の判定、あてにならないんじゃないか?」というような逆転合格や逆転不合格が多くあるのも事実。
筆者個人的な意見としては、特に現役組は冬休みから本番直前までが指数関数的に学力が上がるので夏や秋の東大模試の判定は信憑性がないと思っています。(浪人組の話は後述)東大模試の結果というのはあくまでも秋時点でのあなたの学力を示していることを忘れないでください。
以下、それぞれの判定ごとにそのワケを説明していきます。
秋にE判定でも合格する人がいる
東大入学後、秋E判定から逆転合格を果たしたという人を何人かみかけました。
彼ら彼女らに話をきくと「判定が悪い理由はきちんと分析できていて本番まで学力を上げられる自信があった」という人が意外と多いです。
流石に自分自身のことなので「このE判定は流石におちる」逆に「今回のE判定は悪くない」というのがわかると言うことですね。
この記事をみている東大模試E判定の該当者は自分のE判定が絶望的なそれなのか否かという判断をして東大受験を続けるかどうかを決めるといいでしょう。
ちなみに筆者個人的な意見としては、本番まで学力を上げる自信が少しでもあるのならば、秋にE判定でも挑戦する価値はあると思いますよ。
(東大判定悪い人はたいてい数弱の傾向にあるので参考になりそうな記事を貼っておきますね。)
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D判定から受かる人は案外多い
秋の東大模試がD判定だった人はそこまで落ち込むことはありません。
D判定から東大に合格する人はよくいます。何を隠そうK塾の東大模試でD判定だった筆者がそうですから。
筆者が受験生時代どのようにD判定を受け入れていたかの話をすると、自分は東進東大特進に通っていたのでそこで無料配布されている(お茶の水校舎にはエレベーターの前に山積みされていて無料で持って帰れた)東大合格体験記をみてメンタルケアしていました。
東進の合格体験記をみればわかりますが、D判定から受かっている東大受験生が意外と少なくありません。これは東進だけでなく他の塾・予備校でもそうだと思います。入学後にD判定合格勢に何人もあったことがあるので確信しています。
特に現役組はD判定からの逆転合格(?)が多いです。逆転というのもあれですが。おそらく現役組は選択科目(文系だったら社会、理系だったら理科)のインプットがまだ不完全なので、秋模試の段階で納得のいく点数がとれないだけだと思います。
参考までに筆者のS台秋の東大模試の日本史・世界史の恥ずかしい点数を載せておきますね。。。
インプットが全然完了しておらず、どちらも20点台です。当然、この点数では精神状態は良くはありませんが、得点できなかった理由をきちんと自己分析できていたので、伸び代を信じて本番まで歴史の詰め込みを続けることができました。
C判定はむしろ合格可能性が高い
東大模試でC判定をとれたのに落ち込んんでいる受験生がいたら引っ叩いてやりたいです。
C判定はむしろ良い方です!E判定とD判定で受かる人がいる説明を上で見てきたならなおさらですね。
繰り返しますが、落ち込む必要はありません。
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B判定はまず受かるから安心
もし仮にB判定で心配しているような東大受験生がいるのならば、筆者は全力で抵抗します。
拳で🤜🤛‼︎
東大模試でB判定を得たのならば合格の手応えを感じてください(手応えは無理に感じられるものではない。)
A判定でもバンバン落ちる人がいるので油断大敵
さて、真面目な話にもどりますが、A判定で余裕ぶっこいている東大受験生は最後まで絶対に気を抜かないでください。
上で、「判定が悪かったのは秋だからだ。本番までは伸び代がある。」という話をしました。
その逆も然りです。あなたが秋の東大模試でA判定をとったとしても、油断してそのまま何もしなければあっという間にB・C・D・E判定の東大受験生に追い抜かれる可能性があります。
また、仮にそうでなくても変に自信を持ちすぎるとそれが反動となって本番にプレッシャーに押し潰されるかもしれません。
これは東大受験あるあるなのですが、各進学校では「なぜあいつが落ちた」という首席的存在の不合格事件が毎年必ず起きます。必ずです。少なくとも筆者の周りでは、東大生同士で受験あるあるをテーマに話すと必ずこの話題があがります。冊子掲載者でも例外なく落ちます。
理由は本人たちに直接聞いたことがないので不明ですが、おそらく緊張が原因だろうと思われます。東大入試本番は自信を持ちすぎているとちょっと調子が悪かったりペースが乱されるだけであっという間にパニックに陥ります。
東大入試本番は何が起こるか誰も予想がつきません。
ですので、A判定でも勝って兜の緒を締めよの心持ちで本番まで努力し続けてください。特にメンタルトレーニング。
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東大模試の判定が悪かった浪人生について
東大模試の判定が悪かった浪人生は現役勢や過去の自分と比べて落胆しすぎないように気を付けましょう。
浪人生はA判定・B判定が当たり前、なんなら冊子掲載が目標と周りは言うかもしれませんが、それは違いますよね?
最終目標は本番に受かること。ではありませんか?
それまでの過程はどうでもいいのです。あまり周りに惑わされないようにしてください。
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東大模試返却後の対策
東大模試の結果を受けてどうするのか。判定云々よりも正直こちらの方が大事です。
まずは判定にかかわらず、東大模試を受けた東大受験生全員にやってほしいことを2つお伝えしていきます。
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何がダメだったか徹底的に分析しよう
東大模試の判定の悪さに落胆している暇があったら、なぜ判定が悪かったのかを徹底的に分析しましょう。そちらの方が圧倒的に生産的です。
そして分析は東大模試が終わってからなるべく早くやりましょう。でないと、模試を解いている時のリアルタイムな出来不出来の手応えを忘れてしまいます。それでは模試を受けた意味がありません。
東大模試はあなたの判定を知るための模試ではありません。そうではなく、現時点でどこが弱点なのか本番までにどこをどれくらいのレベルまで持っていけば良いのかを確認する絶好の機会なのです。
繰り返しになりますが、模試の判定結果に一喜一憂するよりも機械的にすぐに分析を始めましょう。
1週間以内に絶対に復習しよう
東大模試の分析が終わったらすぐに復習のフェーズに移ってください。
ここで大事なのは、(東大模試直後に1回復習していると思うのですが、)必ず2回目の解き直しもするということです。それも1週間以内に。1週間以内にやらないと復習しないまま忘れてしまうからです。
模試直後の復習は解答解説を眺めて「あ〜こうなのか。惜しかった」とできている感じで終わらせてしまう受験生が多いので、本当にわかっているのか解けるのかをこのタイミングでチェックします。こうすることで自分に対する誤魔化しをなくします。
すると案外手が動かないことがわかるはずです。一度間違えた問題は二度間違える可能性が高いです。
返却後に2回目の復習をすることで3回目のミスを防ぐ可能性を格段に高めることができるのです。
判定ごとの本番までの対策法
以下では、模試返却後にやるべき各判定ごとの二次本番までの対策法をお伝えしていきます。
D・E判定の東大受験生
東大模試でD・E判定だった東大受験生は、自身が志望する科類の合格者最低点と模試の合計点の差の開きに絶望してはいけません。
受験生はどうしても合計点だけを見てしまうのですが、大事なのは各科目ごとの点数の開きを気にして本番までどう上げるかです。
具体的にはこう。(筆者が合格した文科三類でお話しします)
英語 | 数学 | 国語 | 日本史 | 世界史 | |
東大模試 | 53 | 10 | 71 | 20 | 18 |
東大入試本番 | 75(-22) | 40(-30) | 70(+1) | 40(-20) | 40(-22) |
まず、自分の実力や科目ごとの得意不得意を分析して、東大入試本番にとりたい科目ごとの理想的な得点を決めます。次に、その得点と東大模試の得点の差をとります。上では理想に届いていなければ赤色で、届いていれば緑色で表していますね。
こうすると「どの科目でどれだけ点数をあげればいいのか」課題が見えてきます。そして合計点で考えていた時よりもだいぶ合格が現実味を帯びてきます。
上の図は架空のデータですが、対策するとしたら数学と社会科目ですね。筆者だったら、社会科目は受験日前日までぐんぐん伸びると分かっているので数学をなんとかします。
「こんなの気休めにしかならない。」という人もいるかもしれませんが、判定が悪い場合はその気休めがメンタルケアとして最も重要になってきます。しかも実際の対策としても効果ありますよ。筆者はまさにここで紹介した上の方法で「自分なら受かる」と言い聞かせ、上の配点に近い得点で現役合格できました。
まとめると、判定が悪いと感じたD・E判定の東大受験生は、合計点の差の開きに絶望するのではなく各科目の理想点との開きを気にするといいでしょう。差の開きによって対策すべき科目の優先順位をつけてみてください。自ずとやるべきことが分かってくるはずですよ。
C判定の東大受験生
東大模試C判定の受験生も基本の対策方法はD・E判定のそれと変わりません。
ただ、C判定の学生はどれか突出した科目が1教科ある人が多いので、その科目をいかに本番も安定して得点することができるのかを考えておくといいでしょう。足を引っ張っている科目を伸ばすのも大事ですが、C判定の受験生は得意科目を伸ばすことも忘れないでください。
学生東大模試C判定だけど受かるのだろうか?志望校を変えなくて大丈夫かな… 東大模試でC判定を取った受験生の皆さんは少なからずこういった不安を抱えていることでしょう。確かに模試でC判定を取ってしまうと[…]
B判定の東大受験生
B判定の東大受験生は東大入試本番を意識するよりも、どうすればA判定だったかを考えた方がためになると思います。その理由はその模試でA判定になれた方法を考える方が、上で紹介した理想と模試の科目ごとの点数の差を分析する方法よりも合格の実感が湧くからです。
B判定の人は合格まであと一歩ですので、その模試でA判定の基準点になるにはどこをミスらなければよかったか等を反省してみてくださいね。
A判定の東大受験生
メンタルケア。あんまり現役合格にこだわらないこと。矛盾しているように思うかもしれませんが「A判定のまま受かったらかっこいいな。ま、落ちたら落ちたでさらなる高みを目指すことにしよう」程度のてきとーな心構えがちょうど良いと思います。
「自分は学校を代表する東大受験生だから落ちたら恥ずかしい。絶対に合格しなければ」なんて間違っても感じてはいけませんよ。プレッシャーに押し潰されるだけですから。
高校時代にどんなに成績がよくても悪くても、勝てば官軍負ければ賊軍。
それが入試ですからね。