東大生でも学歴コンプレックスで悩みますよ

記事のタイトルをみて「何をふざけたことを言っているんだ。ひょっとして嫌味か?」と不愉快に思われる方もいると思う。

 

たしかに天下の東京大学に入ってまで「学歴コンプつらい…ぴえん」なんて言っているやつがいたらぶん殴りたくなる気持ちはわかる。

 

でも、待って欲しい。

 

嫌味でもなんでもなく学歴コンプレックスで悩んでいる東大生は一定数いるんだ

 

多くはないが少なくもない。

 

以下、詳しく話していく。

東大生の学歴コンプレックスには3種類ある

タイトルだけでも炎上要素を多分に含んだこの記事は、本文中での言葉遣いにも気をつけなければならない。でないと某自称東大生作家のように東大生から袋叩きにあってしまうからだ。

 

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筆者は、東大生の学歴コンプレックスには3種類あると考えている。

 

①:一般受験で入学した東大生が抱く東大内の序列による学歴コンプレックス。
②:一般受験以外で東大に入学した東大生が抱く学歴コンプレックス。
③:自分が東大生であることそのものに対する(学歴)コンプレックス。

 

何を言ってるのか全くわからないだろう。以下で説明していくのでゆっくり読んでいただきたい。

 

本記事でいう「学歴コンプレックス」は一般的な意味から少しずれる場合もある。うまく意味を汲み取っていただきたい。

①東大一般入試の序列による学歴コンプレックス

学問を前にして皆平等とはいうものの、別の視点から眺めるとそこには偏差値や合格難易度といった明確な序列があるのも事実。でなければwakatteTVの企画がそもそも成り立たなくなってしまう。誰がなんと言おうがこれは事実である。

 

東大内にも合格難易度をもとにした序列がある

 

賛否両論はあると思うが、筆者が考える序列はこう。(文科は文系、理科は理系を意味する)

 

文科三類<文科二類<文科一類<理科二類<理科一類<<<理科三類

 

この序列はあくまでも合格難易度をもとにしたものであって、決して人間性等の優劣を意味するものではない

 

まず、一般的に文系入試よりも理系入試の方が難易度が高いので文科類<理科類とさせてもらった。次に、文系の中では文科三類が最も受かりやすく、文科二類、文科一類の順で難易度があがっていく。理系の場合は、理科二類が一番受かりやすく、次に理科一類。

 

残る理科三類は東大内でも別格でいわゆる「東大医学部」にあたる、最難関だ。理科三類を除く各科類はそれぞれの合格者最低点が大きくても10点ほどしか差がないのだが、理科三類のそれは理系で2番目に難しい理科一類よりも60点くらい高い。

 

東大入試で60点の差がどれくらいかというと、共通テスト300点分くらいと言えば伝わるだろうか?数値はてきとー(実際600点くらいありそう)だが、相当差があることが分かっていただけると思う。筆者が3回生まれ変わっても理科三類に合格できる自信はない。

 

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話を本題に戻していくと、一般受験で東大に合格した東大生たちの一部は、入学後しばらく経つと、この序列が原因で学歴コンプレックスを抱くようになる。入学当初は有頂天でもだんだん時間が経つにつれある現実に気がつき始めるのだ。

 

「あれ、みんな優秀じゃね?」「おまえ要領良すぎじゃね?」「やっぱ文一って秀才だな…」等。

 

まずは第二外国語ごとに振り分けられたクラス内で自分と他の東大生を比較し始め、次に他科類の学生と自分を比較し始めてしまう。

 

最終的には自分と理科三類の学生を比較してしまい「おれ東大エアプかもしれん…」「東大生とは?」となるわけである。

 

これが一般入試で入った東大生の一部が東大内学歴コンプレックスを抱いてしまう理由だ。

 

管理人
筆者もこのタイプの学歴コンプレックスに悩んでいたが、図鑑の活動を通して東大文系・理系の首席合格者たちと知り合うなどするうちに一周回って学歴なんかどうでもよくなったぞ☆

 

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② 一般受験以外で入学した東大生の学歴コンプレックス

東大には、一般入試で東大に入学する学生(世間一般的な東大生)以外にも、大学院入試や2016年から始まった推薦入試で東大に入ってくる学生がいる。この記事ではわかりやすく「推薦勢」「院試勢」と呼ぶ。

東大院試勢の学歴コンプレックス

院試勢のほとんどは研究という明確な目的があって東京大学に進学してくるのだが、中には極度の学歴コンプレックスを抱えたまま東大に入学してくる学生がいるのも周知の事実である。しばしば「学歴ロンダリング」と揶揄されるくらいには有名である。

 

そもそも大学院進学というのは、基本的に「東大でしか研究できないことを研究したい」または「日本の最高学府で研究をしてみたい」というような純粋な動機でなされるものだと思うのだけれども、中には東大という肩書を得ることによって自身の学歴コンプレックスを解消するためだけに東大に院進学してくる輩も存在する。

 

厄介なのが、こういった学生に限って「おれ?東大だけど(ドヤ)」と周りにはでかい態度をとるくせに陰では「東大生ガリ勉すぎわろた」「使えない奴ばっかりだな」といった悪口を言い放つ傾向にある。4年以上にわたる東大生活で複数回このような言動を見聞きした&実際に言われたことのある筆者が言うから信じてほしい。(筆者に致命的な原因がある可能性もなきにしもあらず)

 

 

このタイプの人間は上のような言動をとる理由としては、心の奥底にある極度の学歴コンプレックスの裏返しとしてこのような攻撃的な発言をすることがわかっている。他人を否定して攻撃しないと自我と正当性が保てないのである。そして大抵の場合は、ますます学歴コンプレックスを拗らせてしまい「不治の病」となってしまう。ここまでくると最早ルサンチマン」と表現した方が適切だろう。

 

すこし衝撃的な話だったかもしれないのだが、「東大生」の中にはこうした学歴コンプレックスを抱いている学生も実際にいるのである。個人的にはこのレベルの学歴コンプレックスは一種の精神疾患だと思っているので早急にしかるべき機関に通って治療した方がいいかもしれない。学歴コンプレックスという悩みをもつに至るバックグラウンドが彼らにはあるのかもしれないが、他人としてはそんなこと知ったこっちゃないので、上のようなハラスメントの被害を防止するためにも早期に自己解決または治療してもらいたいものだ。

 

大学入試で純粋な動機があって東大を受験する高校生はほとんどいなくない?どうして大学院勢だけ不純な動機がつつかれるの?

という反論が予想されるので、先に答えておく。たしかに、ほとんどの高校生が「とりあえず東大」といった漠然とした動機で東大受験を志す。何を隠そう、この記事を書いている筆者もそのうちの1人だった。成績がいいからとりあえず東大を目指してみたのは否定できない。

しかし、学問の学の字もまだわかっていないような受験勉強しか知らない中高生に純粋な動機を期待するのもおかしな話だろう。競争要素が強い受験勉強という性質上「すごそうだから目指す」という不純な動機があるのはごく普通ではないか。

一方、大学院入試の場合話は別であると思う。大学院入試というのは就職予備校と揶揄される現代の日本の大学とはうってかわって研究者選抜のための制度だと筆者は考えている。

建前でもそれぞれの大学で数年間しっかり学問と向き合う期間が与えられた以上、基本的には自己実現ではなく純粋な「研究」という目的で大学院を選ぶべきであろう。

「東大の〇〇研究室の〇〇教授のもとで学びたい」「東大という素晴らしい研究環境で学問を学びたい」というような純粋な動機ではなく、ただ単に「東大卒の肩書がほしい」「自分の学歴コンプレックスをなくしたい」といった中高生と本質的には何ら変わらない「不純な」動機で東大を目指すのは、「君はいったい大学n年間で何を学んできたのか?」と悲しくなるのは筆者だけだろうか。

筆者は大学一般入試と大学院試験は全く別物だと思っている。大学院試験を「学歴コンプレックスの解消」といったくだらないちっぽけな自己実現の場にするのはどうかと思う

 

東大推薦勢の学歴コンプレックス

2016年度から始まった東大推薦入試。

 

基本的には「高校で物理オリンピックメダリスト」「中高時代〇〇の研究を独自にやってきた」というような、なにか突出したスキルや研究成果を有する高校生が東大の推薦入試を利用してくる。

 

個人的には、一般入試で東大に合格するよりも推薦入試で合格する方が動機も純粋ですごいことだと思うのだが、一部の東大推薦入学者はそうは思わないらしい。入学後に一般入試で受かった東大生の学力と自分のそれを比較してしまって学歴コンプレックスを抱いてしまう東大生がいるのだ。

 

別記事で地理の勉強法を教えてくれている↓こちらの↓東大生は東大推薦入試の記念すべき第1期生なのだが、入学当初は東大推薦入試特有の学歴コンプレックスで悩んだ経験をもつという。

 

東大推薦入試合格者の記事

なぎさ 東京大学文学部社会学科。地方出身の東大推薦入学第1期生なのだが、東大内学歴コンプレックスの悩みなど色々あって留年。そのあとコスプレを始めたオタク落第生である。現在はしっかり大学に復帰して研究に励んでいるそうだ。中の人は身長15[…]

 

③東大生であること自体に対する(学歴)コンプレックス

これは東大生にしかわからないことなのだが、世間の東大生に対する風当たりは結構強い。理不尽だ

 

東大合格するまでは「勉強頑張ってるね」「東大目指してるの?すごいじゃん!応援してるよ」とニコニコ応援してくれていた大人たちが、

 

いざ東大に合格して社会に羽ばたいていこうとすると、「東大生はつかえない」「これだから東大生は…」などと巣立ちした瞬間を打ち落とすかの勢いで理不尽な罵声を浴びせてくる。

 


これで鬱病になる東大生も出てくるくらい精神的にきついのだ。

 

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学歴コンプレックスとは本来自分の出身学校の偏差値が低いことに悩みをもつことを言うのだが、この場合は逆だ。東大生であることにコンプレックスを持ってしまう。このパターンのコンプレックスは東大全体でみれば割合はかなり少ないだろうが、ある時期の筆者は初対面の人と会ったときに中卒であると偽っていたくらい東大生であることをオープンにするのが怖かった時期がある。

 

東大生であることを偽るくらいの重度コンプレックスは稀であるが、上記のような理不尽な体験をする東大生は非常に多い。上のツイートがプチバズりしたこともそれを表している。

 

非東大の人間からしたら理解しがたいかもしれないが、それくらい東大生に対する理不尽な風当たりが多いことも知っておいてもらいたい。

 

おわりに

いかがだろうか。

 

東大生でも学歴コンプレックスを抱える人がいることがお分かりいただけただろう。

 

東大に入学しても今度は周りと自分を比較して萎え、悩み、病む。ひどいケースだとうつ病をこじらせて退学する場合もある。何件か知っている。東大に入って万歳という学生は本当は少ないんじゃないかと筆者は思っている。多くの東大生がいろいろなことで悩んでいるのが実態なのだ…。

 

この記事では東大生の実態についてよくわかっていただけたと思う。

 

が。

 

この記事を通して伝えたいのは、実はそんなことではない。

 

一番伝えたいことは、「東大生も病むよ。だから気にすんな」というようなポジショントークではなく、そもそも学歴コンプレックスなんてものが馬鹿げているからそんな悩みは早急に消し去ってしまった方がいいということだ。

 

もっというと、学歴コンプレックスのそもそもの根元である承認欲求なんてなくしてしまえということだ。

 

 

人生、東大に入ろうが上場企業に就職しようが、億万長者になろうが上には上がいる。延々と終わりなき闘いが続く。

 

一度トップを目指すと永遠の苦しみに陥る。筆者はこれを”競争の沼”と呼んでいる。(すでに経験済みだし脱出済みでもある。)

 

例えば、あなたがあるコミュニティのAくんにテストの成績で勝ったとしよう。コミュニティは学校のクラスでもなんでもいい。次のステージは隣のクラスのBくんと勝負だ。今度はテニス部のCくん。次はD高校のEくん。・・・よし次は〇〇商社に勤めているSくんと年収勝負だ。ええと、次は同じタワマンのTくんと奥さんの美貌で勝負。よっしゃ次は息子の中学受験の結果で勝負だ。くそ、負けた!大学受験では絶対に東大に入れて見せる!〜

 

競争の沼は引き際を間違えると終わりなき永遠の闘いへと変化する…。まさに底無し沼。一度ハマったらすぐに抜け出さないと手遅れになる。

 

「こんな毎回バトルみたいに考えてる奴いるのかよw」と思ったあなた。

 

実際にこういう奴がたくさんいるんだよ。そして、もしあなたが学歴コンプレックスを抱えてるとしたら高確率でこの沼にハマる可能性がある。

 

あなたが仮に学歴コンプレックスを解消できたところで、どうせもともとの性格上、他のなんらかのコンプレックスが次々に生まれてくるはずだ。学歴の後によくあるのは年収や役職、住まいだろう。簡単に想像がつく。

 

だから、そもそもの根本的な原因である承認欲求を捨てた方が賢明だろう。

 

 

なかなか難しいとは思うだろうが、がんばればできる。もともと承認欲求のお化けみたいだった筆者ができているんだから。

 

とはいえ、最初に何をやるべきか非常に悩むところだろう。承認欲求をなくせと言われてはい無くしますとはならない。そんな簡単になくせたら誰も苦労しない。

 

筆者のおすすめはまず、他人と比較する機会を極力減らすということだ。

 

現代だったらまずSNSを断て。SNSではみな自分に都合の良い情報しか流さない。「デートしてきた」「飲み会わず」「〇〇受かりました」などなど。みな自分をよく見せることばかり気を遣っている。SNSは他人の知りたくもない情報が暴力的かつ一方的に流れてくるのだ。

 

「ミュートすれば良いだけでは?」「フォロー外せば良いじゃん」という人もいるだろうが、それだと根本的解決に至らない場合が多い。アカウントを消さないとまた繰り返すだけ。どうせログインしていつもの比較生活を延々と繰り返すのがオチだろう。ここは覚悟を決めて垢消しをするのが賢明な判断だと思う。

 

あとは古典などの良書をたくさん読むこと。SNSをやめることでできた時間を読書に充てることをおすすめする。筆者も個人SNSを絶って読書の時間を増やしてから随分と生きやすくなった記憶がある。

 

個人的には中国の思想家「荘子」の本は人生観を大きく変えた。ちっぽけな世界に囚われずにより大きな視点で生きること。これができるようになった。学歴コンプレックスに悩んでいる人は『荘子』をオススメする。著者は『荘子』研究の第一人者である福永先生のものがよいだろう。

 

学歴コンプレックスはこじらせるとかなり危険だが、この記事を最後まで呼んでくれたあなたならきっと克服できると信じている。

 

幸せに生きよう。

 

人生一度きり。

 

PS:最後の最後に。世界累計600万部売上『嫌われる勇気』は承認欲求関連の本で一番オススメ。劇薬的な自己啓発本だけど、きっと学歴コンプレックスで悩むあなたを変えてくれるはず。

 

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